柳楽優弥、宮本亜門演出の舞台「金閣寺」で三島文学に挑戦!
2013年12月28日 11:45

[映画.com ニュース] 三島由紀夫の代表作「金閣寺」を舞台化した「金閣寺-The Temple of the Golden Pavilion-」に、第57回カンヌ映画祭で男優賞を受賞した柳楽優弥(「誰も知らない」)が主演することが決定した。宮本亜門が演出を務め、2014年4月5~19日に東京・赤坂ACTシアターで上演される。
宮本が芸術監督を務めるKAAT神奈川芸術劇場のこけら落とし公演のために脚色した入魂の作品で、11年の初演から約3年ぶりに新キャストで再演される。「生とは何か」「美とは何か」を自問する主人公の溝口と2人の友人を主軸に、現代の若者にも通じる苦悩や閉塞感を描き出す。米ニューヨークで開催された演劇の祭典「リンカーンセンター・フェスティバル 2011」にも正式招待され、映像を交えながら三島文学を多層的に表現する演出は「Fusion Theater(融合劇)」と高く評価された。
柳楽が演劇に出演するのは、12年の初舞台「海辺のカフカ」(村上春樹原作、蜷川幸雄演出)以来2度目となる。原作小説を読み、溝口に共感する部分が多かったといい、「外の世界になじめないという、三島由紀夫の言葉で言うところの『鍵が錆(さ)びてて』ということが全ての始まりだと思いますので、そこは大事にしていきたいです」とコメント。「いい意味で期待を裏切れるよう、溝口に対して誠意を持って演じられるように頑張ります」と決意を語った。
演出を担当する宮本も、「ガラス細工のように繊細で大胆で芯がある溝口を(柳楽に)やってもらえるということで、これは面白くなる!と確信しました」と自信をみせる。「若者たちの生の声というものを『金閣寺』を通して、三島の言葉を通して伝えたいと思います」と意気込みを語った。
丹後の貧しい寺の子として生まれた溝口は、吃音(きつおん)に悩まされ孤独を抱えて育つ。やがて父の遺志に従い金閣寺の徒弟となり、そこで出会った鶴川とは対照的な性格ながらも友情を築く。その頃、本土に対する空襲は激しさを増しており、自分とともに焼け落ちる金閣を想像し美しいと感じていたが、それは現実とならずに終戦を迎え、溝口の夢想は崩れた。その後、一緒に大学へ進学した鶴川とは距離を置く一方で、足に障害を持った級友・柏木と関わるようになり、その挑発的な態度や悪をも肯定する生き方に憧れを抱く。
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