「利休にたずねよ」若い女性からも支持、レディースデイ動員が初日超え!
2013年12月13日 19:14
[映画.com ニュース] 全国301スクリーンで封切られた市川海老蔵主演「利休にたずねよ」のレディースデイ(12月11日)の動員が、公開初日の12月7日対比で101%を記録したことがわかった。
配給の東映が、13日に発表。平日の観客動員が初日を上回るのは異例で、「当初はシニア層をターゲットにしていたが、モントリオール世界映画祭で最優秀芸術貢献賞を受賞し、海外でも評価された日本の美を描いた作品であることが認知され、若い層の女性にも来ていただいている」(関係者)。平日の平均動員数も、土日対比で82.4%とさほど落ち込みがないといい、今後の興行展開に注目が集まる。
同日、東京・新宿バルト9では女優・中谷美紀によるトークショーを実施。「伝統を描いた映画だと思っていたら、実は愛の映画だったんですねとよく言われます」と周囲の反応に、手応えを示していた。
映画は山本兼一氏の直木賞受賞作を原作に、時の権力者をも恐れさせた茶人・千利休(市川海老蔵)の美への情熱と若き日の恋を通して、“人間・利休”に迫り、日本芸術史上唯一の殉職となった切腹にいたる真相を絢爛豪華なビジュアルで描いた。
利休の妻・宗恩を演じる中谷は「演じる世代や感情によって、お手前がまったく違っていた。与えられたレールに従うのではなく、魂の底からお茶をたてていた」と海老蔵の“利休ぶり”を述懐。劇中には国宝級の茶器が使用されており、「海老蔵さんが『もし本物じゃなければ割るよ』っておっしゃって(笑)。作品へのただならぬ思い入れ、真摯な思いを感じた」と明かした。
トークショーにはメガホンをとる田中光敏監督が同席し、「海老蔵さんは強い言葉で迫ってくるが、その分、こちらも気持ちに応えたくなる」と最敬礼。中谷に対しても「海老蔵さんの美しい所作に受けて立つ宗恩を演じられるのは、中谷さんだけ。尊敬に値する女優さん」と掛け値なしの称賛をおくった。