赤木春恵「ペコロスの母に会いに行く」で引退示唆も、森崎東監督のエールに笑顔
2013年11月11日 15:20
[映画.com ニュース]85歳のベテラン・森崎東監督の10年ぶりの新作「ペコロスの母に会いに行く」の特別試写会が、「介護の日」に当たる11月11日、都内のホールで行われた。
森崎監督はツエをついて歩き、挨拶時は愛用のディレクターズ・チェアに座っていたが、かくしゃくとしたたたずまい。介護をユーモラスに描いた映画同様、「私自身が介護を必要としている人間なので、皆さん、お手柔らかに」と、ちゃめっけたっぷりに観客に語りかけた。
認知症になった母親を介護する主人公を演じた岩松了は、「撮影中は主演という意識も特になくて、でき上がった作品を見て割と真ん中にいるなあと思い、面映い感じがした」と照れ笑い。母親役の赤木春恵に対し、「フワフワした和菓子みたいな人。飲み込まれる感じがしました。とにかく赤木さんに孝行しようという気持ちで演じました」と振り返った。
赤木春恵も、「私も同じ気持ちで、ただただ脚本に忠実に介護をしてもらいまいた。介護は深く暗いイメージがありますが、気持ちの持ち方によってユーモラスになるということが映画を見れば分かると思います」としみじみ。2000年に放送されたテレビ朝日のドラマ「おばあちゃま、壊れちゃったの?」で既に認知症の役を経験しており、「実子も認知症になり、そういうことが演じる上で自分の役に立ちました。何の苦労もなく、悩むこともなくすっと入って演じられました」と話した。
そして、「私も89歳。昭和15年に映画界に入って、これが最後。幕を引くことになるのではないかと思います」と引退を示唆。2011年に舞台からの引退を発表しているが、森崎監督が「付き合いやすいパーソナリティで、俳優のお手本のような方。行く末久しく、よろしくお願いします」と諭すと、「ありがとうございます」と笑顔で頭を下げた。
主題歌「霞道(かすみじ)」を歌う一青窈も登場し、「友達や恋人だけでなく、家族で同じ景色を共有することがすごく素敵だということにフォーカスを置いて詞を書きました」という同曲を披露。赤木は、「本当にきれいなお声で素敵な歌。この映画に添えていただけたのは本当にうれしいこと」と感激していた。
「ペコロスの母に会いに行く」は、漫画家・岡野雄一氏が実体験も基に描いた漫画の映画化。認知症になった母とそれを介護する漫画家の息子の姿を、ユーモアとペーソスを交え描く喜劇。11月9日からロケ地の長崎で先行公開されており、11月16日に全国で封切られる。
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