名匠ルケッティ、自伝的作品「ハッピー・イヤーズ」に男女関係の願望を投影?
2013年10月23日 18:30

[映画.com ニュース] 東京・六本木ヒルズで開催中の第26回東京国際映画祭コンペティション部門出品作「ハッピー・イヤーズ」の記者会見が10月23日開催され、ダニエレ・ルケッティ監督が出席した。
映画はルケッティ監督の自伝的内容で、キム・ロッシ・スチュワートが演じる前衛美術家の父に振り回される家族の姿を、ユーモラスかつエモーショナルに描いたドラマ。「人物は基本的に事実通りで、実際に私の父も彫刻家で家族もああいう形でした。映画は事実とフィクションをミックスしています。父と母のことは実際あったことです。自分が大人になってから自分の身に起きたこともこの映画には含まれています。自伝性は突き詰めると物語になります。個人的な物語でもあり、同時に普遍的な物語にしたかったのです」と説明する。
劇中では常に夫の注意をひいていたいと願う妻と、奔放に女性と関係をもつ夫の心のすれ違いと二人の関係の変化を描いているが、監督自身は女性に依存せず、男女間の均衡を選ぶ生き方を選んでいるのか問われると「そんなバランスを得たことはありません(笑)。映画は最終的にはバランスを得るということの願望を描きました。芸術家の近くで過ごしたことがある人は誰でも芸術家がいかにエゴイストで、仕事がすべての中心であるということを知っています」と芸術家と恋愛関係を築くことの難しさを語る。
最初から父親役にはスチュワートでの起用を考えていたそうで、「彼は聡明な俳優で、ニュートラルな形であらわれたので、彼がこの作品でどう演じるのか自由に想像することができた。自分の父親に似ている感じを出してくれて、非常に素晴らしい俳優だと思います」と評した。
東京国際映画祭は10月25日まで開催。
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