国際的に活躍のマチュー・アマルリック「監督業に専念したい」と意欲語る
2013年10月21日 21:00

[映画.com ニュース] 東京・六本木ヒルズで開催中の第26回東京国際映画祭コンペティション部門出品作「ラヴ・イズ・パーフェクト・クライム」の記者会見が10月21日開催され、主演のマチュー・アマルリックが出席した。
フランス映画はもとより、ハリウッド映画にも出演するなど俳優として国際的に活躍しているが「私にとっては監督をすることが一番大事なことで、その時間を友人たちが盗んでいくんです。彼らは私に対するジェラシーで、自分の作品に俳優として出てくれと言うんです(笑)。そうすると私が素晴らしい作品を作れませんからね」と冗談を交えながら、俳優より監督業に専念したいという希望を明かした。
映画は2002年のアマルリック主演作「運命のつくりかた」で注目を集めたアルノー&ジャン=マリー・ラリユー監督の最新作。アマルリック演じる女好きの大学教授が、一夜を共にした女子学生の失踪騒ぎに巻き込まれる。疑惑の教授はキャンパスに突然現れたミステリアスな女学生の継母にのめりこんでいく。雄大な自然のなか、サスペンスタッチで展開するラブストーリー。女優で映画監督のマイウェンが継母役を演じる。
ラリユー兄弟監督を「二つの頭をもっているモンスターです。ピレネー山脈の熊のようで、もともと山の男たちです。兄のジャン=マリーは社交的、弟のアルノーは静かでフレームワークを担当しています」と独特の表現で紹介。「兄弟の世界の中にいるとき、風景と人間が一体化して、快楽の世界をつくっていくことを怖がらずにやっていくことができる。それは彼らがジャン・ルノワールの系譜に属しているからです」とラリユー兄弟監督との仕事を振り返った。
また、仏俳優アラン・ドロンが移民排斥などを掲げる極右政権支持を公言して話題となっていることに質問が及ぶと、「日本に来ていて怒りを忘れていました。フランスでは恥ずべきことが起きています」ときっぱり。2002年にロマ系の女子高校生を強制送還し、全仏で抗議デモが起こったことに触れ「当時まず活動を始めたのは高校生です。私の息子たちも普段は早起きができないのに、その時は朝5時に起きてリセの封鎖に参加しました。彼らが引き続いてやってくれるのならばフランスに希望はありますが、ルペン氏への今の大統領の偽善的な生ぬるい対応には嫌気がさします。アルノー・デプレシャンが抗議文を書いているそうです。映画監督を集めてジャーナリストに送るようなので、私もなるべく早く参加したいと思っています」と自身の立場を明らかにしていた。
第26回東京国際映画祭は10月25日まで開催。
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