石井岳龍監督、28年ぶりのモントリオール世界映画祭で観客とじっくりティーチイン
2013年8月26日 23:00
[映画.com ニュース] 鬼才・石井岳龍監督が8月24日(現地時間)、カナダで開催中の第37回モントリオール世界映画祭に出席し、フォーカス・オン・ワールド・シネマ部門に正式招待された新作「シャニダールの花」の舞台挨拶に立った。石井監督が同映画祭に参加するのは、「逆噴射家族」(1984)以来、約28年ぶりとなった。
石井監督は、上映後の舞台挨拶で会場に集まった観客の質問に応じた。主演した綾野剛の起用理由を問われると「彼はとてもスマートで、かつミステリアスな影と色気を持つ、今日本で最も人気がある俳優さん」と魅力を説明。「撮影現場で、綾野さんの演技に対するアプローチはもちろんのこと、さまざまなプロモーションの場において、彼の語る言葉にも助けられたと思う」と信頼を明かした。
綾野は映画祭に参加することはできなかったが、主演作が海外映画祭に初出品され「新たな世界で新たな眼差(まなざ)しで、見ていただけると思うと感謝しかありません。海外の皆様の脳内が石井監督の映画でどのように侵食されていくのか、楽しみです」と感激のコメントを寄せた。
本作は、石井監督が改名前の石井聰亙時代から温めてきたオリジナル企画を、綾野と黒木華の共演で映画化。選ばれた女性の体に咲く、謎めいた花に翻ろうされる男女の姿を描く。石井監督は、キーワードとなる花について「私にとって花は、美しいと同時にとても怖い存在」と持論を展開。そして「花というのは人間や動物のように、何かを行動的に主張することなく、ただそこに“ある”だけなので、多くの人にとっては、それが人間より弱者として、認識されてしまう。でも、本当にそうだろうか? 人間は進化したと言われていますが、はるか昔から存在する植物の方がずっと生命力にあふれるものだと思うんです。この投げかけを観客の皆さんにしたかった」と語りかけた。
「シャニダールの花」は、全国で公開中。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
ザ・ルーム・ネクスト・ドア
【死を迎える時、どんな最期を選びますか?】“人生の終わり”と“生きる喜び”描く、珠玉の衝撃作
提供:ワーナー・ブラザース映画
キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド
【この最新作を観るべきか?】独自調査で判明、新「アベンジャーズ」と関係するかもしれない6の事件
提供:ディズニー
セプテンバー5
【“史上最悪”の事件を、全世界に生放送】こんな映像、観ていいのか…!? 不適切報道では…?衝撃実話
提供:東和ピクチャーズ
君の忘れ方
【結婚間近の恋人が、事故で死んだ】大切な人を失った悲しみと、どう向き合えばいいのか?
提供:ラビットハウス
海の沈黙
【命を燃やす“狂気めいた演技”に、言葉を失う】鬼気迫る、直視できない壮絶さに、我を忘れる
提供:JCOM株式会社
サンセット・サンライズ
【面白さハンパねえ!】菅田将暉×岸善幸監督×宮藤官九郎! 抱腹絶倒、空腹爆裂の激推し作!
提供:ワーナー・ブラザース映画
激しく、心を揺さぶる超良作だった…!
【開始20分で“涙腺決壊”】脳がバグる映像美、極限の臨場感にド肝を抜かれた
提供:ディズニー