クリス・パイン&ザッカリー・クイント「スター・トレック」愛を激白!
2013年8月22日 13:00

[映画.com ニュース] 「スター・トレック イントゥ・ダークネス」で2009年の前作以来、4年ぶりにUSSエンタープライズ号への帰還を果たしたクリス・パインとザッカリー・クイントが、このほど来日し、作品への思いを語った。
長きにわたり愛されてきた宇宙を舞台にした伝説的SFシリーズを、J・J・エイブラムスの新解釈でよみがえらせた新劇場版シリーズ。USSエンタープライズでの処女航海を描いた「スター・トレック」に続く本作では、最強の敵ジョン・ハリソンが立ちはだかる。
第1作以来、プロモーションで何度か来日を果たしている2人。親日家のエイブラムス監督の影響もあってか、ともに日本の食事が好きで、来日会見ではそろって「ラーメン」への熱烈な愛を表明していた。パインはインタビュー前のランチで早速ラーメンを食べたようで、苦しそうに腹部をさすりながら姿を現した。
パイン演じる熱血漢で向こう見ずのカーク船長に、「それは論理的ではありません」が口癖の、クイント扮する冷静沈着な副長スポック。漫画のようにハッキリと色分けされたキャラクターだが、分かりやすい反面、描写が一面的になりがちな側面も持つ。2人が前作からの違いや成長を、感情や精神面でいかに表現するか。それが、演じるうえで大きな課題だったという。
パインは「これまでとの決定的な違いで言うと、今回のカークは敵と戦う以前に自分自身の中の疑念と戦うんだ。自分の弱さやもろと向き合い、仲間たちをどう率いて戦っていくのか、彼なりに葛藤する。ヒーローでありながら、ここまで弱さをさらけ出すというのは、これまでにない描写になっていると思う」と語る。クイントもその言葉にうなずき、「スポックは1作目の時、初めて自分の中にある“人間味”に葛藤を覚えるんだけど、今回はそこからさらに少し心を開こうとするんだ。この4年の歳月は僕らの成長を促したし、この作品以外での経験を、それぞれの役に反映させることができたと思う」と胸を張る。
クイントのスポックに関しては、アクションシーンも大きなポイント。ベネディクト・カンバーバッチ演じるハリソンとの1対1での激しい肉弾戦は、本作のハイライトのひとつである。クイントは「確かにあのアクション自体が、何も語らずとも“肉体的言語”としてスポックを表現している。素晴らしい経験をさせてもらえてJ・Jに感謝しているよ」と充実した表情を見せた。
4年ぶりに現場をともにし、改めて感じたJ・J・エイブラムスのすごさを、クイントは「これだけの大作にあっても、スペクタクルな部分だけに集中せず、キャラクターの感情やきずな、世界のあり方といったところまでしっかりと描くことができるところ。俳優に対しても敬意とユーモアを持って接して、最善の仕事ができるようにと心を砕いてくれるんだ。そして自分の仕事を愛し、自信を持ちつつも決して自分のやり方だけに固執しようとせずに、周りの意見にも常に耳を傾ける。あの世代のクリエイターとしては突出しているね」と論理明快に解説した。パインは相棒を見やり、「完ぺきな答え! 僕から言うことは何もないよ」とニヤリとし、劇中と変わらぬ抜群のチームワークを披露した。
「スター・トレック イントゥ・ダークネス」は8月23日から全国で公開。
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