志茂田景樹、「個を通すこと」とファッション観語る
2013年5月25日 16:15
[映画.com ニュース] ニューヨークの名物ファッションフォトグラファーを追ったドキュメンタリー映画「ビル・カニンガム&ニューヨーク」のヒットを記念し、作家の志茂田景樹によるトークイベントが5月24日新宿バルト9であり、志茂田が自身のファッション観を語ったほか、観客の質問に応じた。
個性的なファッションセンスで知られる志茂田は、「(作品を見た)皆さんのファッションが明日から変わると思います。ビル・カニンガムの脱権威、脱ブランドの姿勢が大好きです」とカニンガム氏の生き様に感銘を受けたよう。「ファッションは真似しちゃだめ、周りのやってないことをやる」「街を歩くのがファッションで、権威のあるものが集うパーティーで着るものがファッションじゃない。着て気分が良くなること、個を通すことじゃないかな」と自身のファッション観を語り、この日も人目を引く鮮やかな色調のコーディネートで麻布十番の事務所から地下鉄に乗って、新宿の劇場まで来たと話す。
志茂田のTwitterは、寄せられた相談や悩みに対し、文筆家としての視点と人生経験に基づいたあたたかみのある返答で人気を博し、現在25万以上のフォロワーを持つ。イベントでも、“公開生twitter”と題して観客からの質問に丁寧に答え、カニンガム氏のようにピュアな部分を失わずに社会人になれるのか不安だという学生の相談には「こういう大人になりたくないというのを箇条書きにして反面教師にしていけば、ピュアで正直なプロフェショナルになれる。(将来何になるのか)あせらなくていい、無理して決めなくていい」とアドバイスした。
現在73歳の志茂田が長年続けていることは、ウォーキングと食生活の8割を玄米菜食にしていることだそう。「読み聞かせ活動をライフワークにしてるので、95歳まではバリバリやって、95歳以降はのんびりしたい。ファッションは貫いていくと思います」と今後のライフプランを語った。