中村蒼「東京難民」主演でネットカフェ難民からホスト経てホームレスへ転落
2013年4月18日 06:00

[映画.com ニュース] 俳優の中村蒼が、佐々部清監督の最新作「東京難民」に主演していることがわかった。中村にとっては、「行け!男子高校演劇部」以来約2年ぶりの映画主演。また、ヒロイン役の大塚千弘をはじめ青柳翔、山本美月、中尾明慶、金子ノブアキ、井上順ら豪華な面々が結集した。
中村が演じるのは、東京の三流大学に通う時枝修。学費の未払いを理由にいきなり大学を除籍されてしまうが、時を同じくして生活費を支払ってくれていた父親との連絡も途絶えてしまう。一夜にしてネットカフェ難民となり、生きるためにホストとしての成功を目指すが、ホームレスにまで転落してしまう人生を歩むという役どころだ。
撮影を終えた中村は、「いまの日本には、1日を過ごすのも大変な人たちがいます。僕はこの作品をしてその事実を知りました。僕がいつそうなってもおかしくないし、他人事には思えませんでした」と述懐。だからこそ、「僕と演じた修は撮影当時同い年だったので、特にその同世代の人たちに見てもらいたいなと思います。そしたら、きっと当たり前に思えたものにも感謝して、より良い生活が送れるはずです」と語っている。
原作は福澤徹三氏の同名小説で、佐々部監督が脚本の青島武と4度目のタッグを組み、現代社会のがけっぷちを懸命に生きる若者たちの姿を描く青春群像劇。ヒロインの北条茜に扮した大塚は、ホストになった修に貢ぎ、次第に自らも転落していく看護師を体当たりで熱演した。自らの役どころについて、「私の芝居観念も女優人生も全てが変わりました。そして、茜からたくさんのパワーをもらいました!!」。また、修の先輩にあたるホスト・順矢役の青柳は、佐々部組を「もともと大好きな監督のひとりで、スピード感がものすごく早く、心地よい波に乗って進んでいくので、撮影に没頭することができました」と振り返っている。
佐々部監督は、2年前に脚本の青島から原作を紹介された時点では、「半分まで読んだところで何も共感できない主人公に、投げ出しそうになりました。読了した時点でR指定の映画に初挑戦しようと思いました」。撮影中は「自分も東京難民になろうと新宿の1DKでひとり生活、ちょっと大変でした。アベノミクスに踊る日本国だけど、現実の日本はこの映画の世界かもしれない。国内はもちろん、海外の人たちに見てほしいと切に願います」とコメントを寄せた。
「東京難民」は、2013年に全国で公開。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

映画「F1(R) エフワン」
【語れば語るほど、より“傑作”になっていく】上がりきったハードルを超えてきた…胸アツをこえて胸炎上
提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映

たった1秒のシーンが爆発的に話題になった映画
【この夏、絶対に観るやつ】全世界が瞬時に“観るリスト”に入れた…魅力を徹底検証!
提供:ワーナー・ブラザース映画

186億円の自腹で製作した狂気の一作
【100年後まで語り継がれるはず】この映画体験、生涯に一度あるかないか…
提供:ハーク、松竹

なんだこの映画は!?
【異常な超高評価】観たくて観たくて仕方なかった“悪魔的超ヒット作”ついに日本上陸!
提供:ワーナー・ブラザース映画

すさまじい映画だった――
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

“生涯ベスト”の絶賛!
「愛しくて涙が止まらない」…笑って泣いて前を向く、最高のエール贈る極上作【1人でも多くの人へ】
提供:KDDI

究極・至高の“昭和の角川映画”傑作選!
「野獣死すべし」「探偵物語」「人間の証明」…傑作を一挙大放出!(提供:BS10 スターチャンネル)