Jリーグ20周年記念ショートフィルム「旅するボール」が完成!
2013年4月1日 18:11

[映画.com ニュース] Jリーグ創設20周年を記念し、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア(SSFF&ASIA)」とのコラボレーションにより製作された短編映画「旅するボール」が完成。4月1日に東京・本郷のJFAハウスで会見が行われ、Jリーグチェアマンの大東和美氏、SSFF&ASIA代表を務める別所哲也、大川五月監督、西畑澪花、平畠啓史、神尾佑、中嶋朋子の出演陣が出席した。
ここ数年、SSFF&ASIAではJリーグと組んでサッカーにかかわる作品を上映してきたが、今回ついに製作に着手。ベガルタ仙台のホームタウンである仙台を舞台に、震災で家も仕事も失った一家の父親を元気づけようと、父のかつての仲間の元を訪ね歩きサッカーボールへ寄せ書きをしてもらう少女のドラマが描かれる。
アカデミー賞公認の短編映画祭で上映されるとあって、大東チェアマンは「世界中にJリーグの理念が伝われば」と期待を口にする。別所は、15年目を迎える映画祭への応募作品に触れる中で「フットボールをテーマにした作品がすごく多い。映画を通じて改めて世界中で愛されているスポーツだと感じた」と語った。
父親役の神尾は福島県いわき市出身で、仙台の予備校に通った経験も持つ。「僕も震災に対する思いは大きなものがある」と語り、「ゆかりのある人間だからこその感情を持ち込めたら、という思いでやりました」と心情を吐露。中島は登壇陣の中で唯一、スタジアムでの撮影がなく「残念でした」と苦笑い。「Jリーグはずっと前から当たり前にあったような気がして、『まだ20年?』というのが正直な感想。これをきっかけに、足しげくスタジアムに通えたら」と語った。
映画の後半部分は、ベガルタの試合中にスタジアムで撮影され、かなり劇的な状況で得点が入ったそうで、大川監督は「最初は点が入らずドキドキしていました」と当時を振り返る。主演を務めた西畑は「すごく大事な試合だったということで“熱さ”を感じました」。初めてスタジアムに足を運んだという神尾も「自然と興奮してきて『何で俺は(応援)歌を知らないんだ!』と思いました」とエピソードを明かした。
サッカー関連のテレビ番組で活躍する平畠は、同作が記念すべき俳優デビュー作。「仙台のスタジアムも震災で一部が壊れましたが、その場所でこういう撮影ができたことに感動しました」と感慨深げだった。主題歌は、仙台在住のロックバンド「MONKY MAJIK」が担当。作品は5月31日から原宿・表参道、横浜を中心に開催される「SSFF&ASIA 2013」でプレミア上映される予定だ。
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