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「ハーブ&ドロシー」世界中から寄付を募って製作されたアートドキュメンタリー続編が公開!

2013年3月30日 19:00

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ドロシーさんと佐々木芽生監督
ドロシーさんと佐々木芽生監督

[映画.com ニュース]インターネットを通じて世界中から少額の献金を募る“クラウドファンディング”と呼ばれる方式で製作、公開にこぎつけたドキュメンタリー映画「ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの」が3月30日に公開を迎え、来日を果たしたドロシー・ボーゲル佐々木芽生監督が新宿ピカデリーにて舞台挨拶を行なった。

つつましい生活の中で世界屈指のアートコレクションを築いたハーブ&ドロシーのボーゲル夫妻。2010年に公開されてロングランを記録した「ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人」では2人がその膨大なコレクションを国立美術館に寄贈するさまを追う。本作は2人のその後を追った完結編で国立美術館でも収蔵し切れなくなったコレクションを全米50州の美術館へ寄贈するプロジェクト、そしてドロシーのハーブの別れも映し出される。

クラウドファンディングによって初来日を果たしたドロシーを、映画を見終わったばかりの観客の温かい拍手が迎える。佐々木監督は「映画作りで一番難しいのは資金集め。この映画は世界中の2000人近い人々から2200万円を集め、みなさんの贈りものによって完成することが出来ました。新宿ピカデリーという日本一観客動員が多いという映画館でこんな小さなドキュメンタリーを公開することができて光栄です」と感謝の思いを語る。

77歳のドロシーも「本当にありがとうございます。日本の滞在を楽しんでいます」と満面の笑み。ちょうど、桜の開花の時期と来日が重なったことが嬉しいようで「吉野家の牛丼をテイクアウトして上野の国立美術館のある公園で桜を見ながら食べました。それがこれまでで一番おいしかった日本の食事です」と語り会場の笑いを誘う。以前、ニューヨークのタイムズスクエアにあった吉野家によく行っていたそうで、その店が閉店してしまったため、日本で必ず吉野家の牛丼を食べることを決めていたのだとか。

ハーブと結婚して以来、40年以上にわたってコツコツとアート作品を収集してきたが「2人でやって来たことは全てが思い出深いです。あの経験を共有できたことは本当に素晴らしいことだったと思います」と語った。

ハーブとの死別後は旅をするなどして過ごしており「全く違う人生のフェーズに入ったと思います。自分の人生を楽しんでいるわ」と微笑む。特に自身のコレクションを寄贈した国立美術館には「年に2回は行っている」ほか、本作でコレクションを寄贈した美術館にも足を運んでおり「ハーブは亡くなってしまったけれど、彼の魂はいつも一緒についてきて、見てくれていると思います」と語った。

ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの」は公開中。

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