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恐竜ファンの監督が映画デビュー作に注ぎ込んだロマンとこだわり

2013年3月15日 14:30

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「ダイナソー・プロジェクト」の一場面
「ダイナソー・プロジェクト」の一場面
(C)Dinosaur Productions Limited / Moonlighting Dino Productions 2011

[映画.com ニュース] 6500万年前に絶滅したはずの恐竜が今でも生きている――。アドベンチャー映画「ダイナソー・プロジェクト」は、最新の研究結果を反映させ、さらなる進化を遂げた恐竜をスクリーンによみがえらせた。CGを駆使したバーチャル・ドキュメンタリー番組で手腕をふるい、本作で映画界に進出したシド・ベネット監督が今作にかける思いを語った。

「僕自身が大の恐竜ファンだから、世界中の恐竜ファンが見たいと思うような映画を作りたかったんだ」というベネット監督は、その姿や生態だけでなく、登場する数や時間を可能なかぎり多くするようにこだわったという。一番好きな恐竜の種類は「たくさんありすぎるよ(笑)」と言いながらも、「知性があるものに引かれる」という理由で、ストーリーの鍵を握る恐竜“クリプト”のモデルになったレソトサウルスを挙げた。

物語は、冒険家ジョナサン・マーチャント(リチャード・ディレイン)率いる調査隊が、恐竜の生き残りとも言われている伝説の未確認生物“モケーレ・ムベンベ”を求め、アフリカ・コンゴ共和国のジャングルに赴くところから始まる。「モケーレ・ムベンベを選んだのは、世界中で最も存在している可能性が高い未知の生物だから」。そして、名前が意味する“川を遮るもの”というスケールの大きさも「魅力的でロマンがある」と決め手になった。

画像2(C)Dinosaur Productions Limited / Moonlighting Dino Productions 2011

当初から「脚本やオリジナルのアイデアが命じるものを作りたい」と考えていたため、カメラワークに工夫を凝らした。映画史上初という“恐竜目線で見る世界”は本作の見どころとなり、クリプトにつけた小型カメラの映像として、水中を泳ぎ回る姿や、ジャングルを疾走する様子が臨場感たっぷりに映し出される。さらに、調査隊に同行したプロのカメラマン目線の映像を土台にすることで、従来のファウンド・フッテージのスタイルの作品よりも「もっとエレガントになっている」と語る。

本作のアイデアは、ネッシーやイエティといった未確認生物や、絶滅したとされる動物を探している団体がもとになっており、実在の冒険家チームを参考にしたそうだ。「映画の製作中、偶然にもある小さな探検チームがモケーレ・ムメンベを探しにコンゴで調査をしていたんだ。それで、僕たちは彼らに連絡をとって資金援助したんだけど、残念なことに怪物は見つからなかった。今回はね」。いつの日か、ベネット監督の作り出した世界が現実になるかもしれない。

ダイナソー・プロジェクト」は、3月16日から全国で公開。

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