岩波ホール総支配人・高野悦子さん死去
2013年2月14日 22:00
[映画.com ニュース] 世界各地の名画を日本に紹介し続けた岩波ホール総支配人の高野悦子さんが2月9日、大腸がんのため都内の病院で死去した。83歳だった。葬儀・告別式は、近親者で済ませた。後日、お別れの会を開く。
旧満州生まれの高野さんは、日本女子大学を卒業後の1952年、東宝に入社。文芸部で制作企画調査を担当したが、その後、映画監督を志し58年に日本人としては初めてパリ高等映画学院に留学した。
帰国後は助監督などで現場を経験し、68年には東京・神田の岩波ホール創設に伴い、総支配人に就任。映画講座を開講し、著名な監督や原作者らを講師に招いて数々の名作を上映した。74年には、東和(現東宝東和)の川喜多かしこさんとともに名画上映運動「エキプ・ド・シネマ」運動を主宰した。
また、東京国際女性映画祭ジェネラルプロデューサー、東京国立近代美術館フィルムセンター初代名誉館長を務めた。04年には、文化功労者に認定された。