大森立嗣監督、弟・大森南朋の助言で「パズルが全部はまった」
2012年12月1日 20:46

[映画.com ニュース] 秋葉原通り魔事件をモチーフにした大森立嗣監督の最新作「ぼっちゃん」が12月1日、開催中の第13回東京フィルメックス特別招待作品として上映され、大森監督ほか、主演の水澤紳吾、共演の宇野祥平らがQ&Aセッションに出席した。
秋葉原無差別殺傷事件を起こした加藤智大被告をモデルに、平凡な派遣労働者の若者が社会の中で追いつめられ、暴走していく姿を描き出す。
大森監督は、「加藤被告の『人を愛したい、それだけです』という言葉に興味をもった」と着想の経緯を説明。「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」など一貫して社会的弱者を描いてきたが、本作は辛辣な社会批評とコメディの両側面を併せもつ。「意識的にこの題材でコメディ的なことをしたいというのがあった。社会批評は僕自身がもっている部分で、本を書いているうちに勝手に出てきちゃう。今村昌平監督や森崎東監督が好きで、今村監督が“重喜劇”という言葉を使うけれど、そういう影響もあるのかも」と自己分析した。
「SR サイタマノラッパー」シリーズの冴えないラッパー・TOM役で知られる水澤は、「現場に入ってからは実際の事件のことは忘れて、感じたように演じてと言われていた」と述懐。主役のキャスティングは難航したそうで、大森監督も「突飛すぎて誰がやるんだろうと。水澤のことをすっかり忘れていて、(大森)南朋に『水澤いいんじゃない?』って言われ、パズルが全部はまったみたいだった」と明かした。
個性派脇役として知られる宇野は、「昔からずっと友だちって何なのかなと思っている。子どもの頃、おじいちゃんに『友だち100人できるかもしれんけど、大人になったらおっても1人やで』と言われすごくショックだったので、またそれを監督に掘り起こされた感じ。水澤さんのこともふだん友だちだと思っているけど、本当に友だちなのかな?」と自問し、笑いを誘っていた。
「ぼっちゃん」は2013年春に公開。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
“愛と性”を語ることは、“生きる”を語ること
【今年最後に観るべき邦画】なじみの娼婦、偶然出会った女子大生との情事。乾いた日常に強烈な一滴を。
提供:ハピネットファントム・スタジオ
アバター ファイヤー・アンド・アッシュ
【シリーズ完全初見で最新作を観たら…】「こんなに面白かったのか!!」「歴史を変える傑作」「号泣」
提供:ディズニー
楓
【今年最大級に切なく、涙が流れた】双子の弟が亡くなった。僕は、弟の恋人のために“弟のフリ”をした
提供:アスミック・エース
「アバターF&A」「楓」「ズートピア2」などを“500円”で観る!
【正直、使わないとめっっっっちゃ損】絶対に読んでから観に行って!!!!!!!
提供:KDDI
ズートピア2
【最速レビュー】「最高の続編」「2025年頑張ったご褒美みたいな映画」「メロすぎる」「全員みて」
提供:ディズニー
SNSで大炎上中…
【非難殺到】「絶対に許すな」「町ごと滅べ」些細なケンカが…まさかの大事件へ
提供:ハピネットファントム・スタジオ