尾崎豊のプロデューサーが伝説のライブの舞台裏を告白
2012年11月30日 12:30

[映画.com ニュース]突然の死から20年を経たいまも深く愛され続ける尾崎豊さんが1991年に横浜アリーナで行ったライブ映像をまとめた「復活 尾崎豊 YOKOHAMA ARENA 1991.5.20」の公開に先立ち、尾崎さんの誕生日である11月29日、都内の劇場で先行上映された。上映前には生前の尾崎さんの音楽活動を見守り続けたプロデューサー・須藤晃氏によるトークショーが行われた。
ファンの間で伝説と化している、生涯最後のツアー「BIRTH TOUR」初日の模様を収めた本作。これまで未公開だった映像を含め、2年半以上のブランクを経てステージで熱唱する姿やオフショットが映し出される。
一夜限りの“スタンディング上映会”と銘打って行われたこの日、音量が通常よりも大きめに設定され、客席のノリもライブそのまま。実際にライブに参加した熱狂的なファンから、尾崎さんの死亡当時生まれていなかったという若者まで、様々な年代層が客席を埋め尽くした。
須藤氏は、開口一番「尾崎さん、誕生日おめでとうございます」と天国の主役を祝福。ライブの模様は18台のカメラに収められているが、このライブは「本当にやれるのか? と心配だった」と述懐。「ビックリすることばかりする人でしたから、当日になって『やめる』って言い出しかねない(苦笑)。初日くらいはやるだろうと思って、本人には内緒で『撮影しろ』と言いました」と貴重な映像が残ることになった経緯を明かした。
これまでDVDなどへの収録を可能な限り控えていたという名曲「シェリー」も、本作に登場。1985年リリースのセカンドアルバム「回帰線」B面の最後を飾る、尾崎さんが自らの心情を歌い上げたこの曲を「尾崎さんにとっても特別な曲」と語り、「僕も気持ちの整理がつかず、見ていてせつなくなるから」とこれまで収録してこなかった理由を話した。
映画では、貴重なオフショットの様子も映し出される。これまでは、尾崎さんのイメージを守る意図もあって「普通の感じで笑いながらしゃべるところは極力、表に出してこなかった」という。そして、「本編とアンコールの後、もう1度出てきて『あのさ』という感じで、あの尾崎が尾崎じゃないみたいに話す姿を見たら泣いちゃうと思いますよ」と語った。
ライブ中も心配の種は尽きなかったそうで、「『ここは降りないで』と言っていた取り決めも全然守らない(苦笑)。いまこんなことをやったら中止になる内容です。スタッフも止めないで一緒に興奮していた」と振り返る。生きていれば、この日で47歳を迎えていたが「きっと音楽はやっていたでしょうね。去年の震災のようなことがあったらリアクションを起こしていたと思う」。さらに、尾崎豊という存在について「僕らにとっては永遠のスーパースター。一緒の時代を生きられたことは誇りです」と静かな笑みを浮かべてうなずいた。
「復活 尾崎豊 YOKOHAMA ARENA 1991.5.20」は、12月1日から全国で2週間限定公開。
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