「希望の国」欧米で公開へ “世界の園子温”に向け順風満帆
2012年10月20日 16:08

[映画.com ニュース] 園子温監督の最新作「希望の国」が10月20日、全国16スクリーンで封切られた。園監督は出演の夏八木勲、大谷直子、村上淳、神楽坂恵、清水優、梶原ひかり、でんでんとともに東京・新宿ピカデリーの初回上映前に舞台挨拶。「この劇場が最初のとりでとなります。多くの方に来ていただき、大変感謝です」と語った。
前作「ヒミズ」では撮影前に東日本大震災が起こり、脚本を書き直した園監督。今回は地震、原発事故と真正面から向き合い、ワールドプレミアとなった9月のトロント映画祭で最優秀アジア映画賞を受賞した。
これをきっかけに海外セールスが上昇気流に乗り、フランス、ドイツ、イギリス、デンマーク、台湾での公開が立て続けに決定。間もなく北米エリアも契約がまとまるそうで、「一見さんお断りの映画で、日本人のためだけに作ったので、海外の方には不親切だと思っていた。でも、僕たち以上に詳しく、すごく評価をされてビックリした」と感慨深げだ。
フランスでは大手配給会社のメトロポリタンが配給し、来年3月に公開予定で、関係者は「世界中にあるフランス語圏をカバーすることになるので、園監督作としては最大規模の公開になりそう」と期待を寄せる。園監督から「フランスに見に行けば」とけしかけられた梶原は、「えっ? 行きたいです。よろしくお願いします」と劇場後方にいたスタッフにおねだり。村上も「言えば行けるんですか? 僕も行きたいです」と便乗していた。
園監督作は4作目となるでんでんも「海外で上映されることで、僕の顔もちょっと売れてきたのでうれしい」と笑顔。日本での公開に際しては「できれば政治家、官僚の方に見てもらいたい。東電(東京電力)の方でもいいですね」とブラックジョークで笑いを誘った。
また、園監督は今月17日に急逝した若松孝二監督と親交が深く、今月の釜山国際映画祭でも会ったばかり。突然の悲報に「本当に驚いた。次回作で『東電を叩きのめす』と言っていたので、もっとシビアな原発映画が見られると思っていた。社会に盾つき批判した最後の戦う監督だった。その燃える闘魂を注入して、若松監督の遺志を継いでいきたい」としのんだ。
「希望の国」は、大地震とそれに起因する原発事故によって避難区域に指定された地区に住む家族が、翻ろうされながらも生きる希望を見いだしていく姿を描く。
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