ロマン・ポランスキーが「毛皮を着たヴィーナス」映画化 主演は妻のE・セニエ
2012年9月24日 11:50
[映画.com ニュース] ロマン・ポランスキー監督が、マゾヒズムの語源となった作家マゾッホの小説「毛皮を着たヴィーナス(Venus in Fur)」を題材にした同名ブロードウェイ劇の映画版でメガホンをとると、米ハリウッド・レポーターが報じた。
原作は、東欧カルパチアと伊フィレンツェを舞台に、毛皮の似合う美しい貴婦人と青年の苦悩の快楽を幻想的に描いた長編小説。一方、デビッド・アイブスが脚本を手がけた舞台版は、「毛皮を着たヴィーナス」の上演を企画する演出家トーマス(ヒュー・ダンシー)と、主役を射止めようとする女優バンダ(ニーナ・アリアンダ)の駆け引きを描くダークコメディに仕上がっている。アリアンダは、同作で2012年度トニー賞主演女優賞を獲得した。
映画版はフランス語で撮影され、ポランスキー監督とアイブスが共同で脚色にあたる。また、ポランスキー監督の妻の仏女優エマニュエル・セニエが主演することが決定している。
なお、ポランスキー監督の待機作には、19世紀末のフランスで起こったスパイえん罪事件、通称ドレフュス事件を映画化する「D」があるが、そちらの脚本が上がるのを待つあいだに、「毛皮を着たヴィーナス」の製作に取りかかるものと見られている。