加瀬亮、イラン巨匠の独特な演出に感服「僕に邪念があった」
2012年9月23日 21:10

[映画.com ニュース] 俳優の加瀬亮が9月23日、都内で行われた、イランの巨匠アッバス・キアロスタミの最新作「ライク・サムワン・イン・ラブ」の公開記念トークイベントに、ノベライザーの相田冬二氏とともに出席した。
80歳を超え現役を退いた元大学教授のタカシ(奥野匡)、デートクラブでアルバイトをする女子大生・明子(高梨臨)、明子の恋人ノリアキ(加瀬)の3人が織りなす、真実と虚構が交錯する物語。イタリアを舞台にした前作「トスカーナの贋作」に続き、キアロスタミが故郷イランを離れ日本を舞台に撮影を行った。
加瀬は撮影を振り返り、「突然監督が怒鳴り出したことがあった。僕は意味が分からないから混乱したけど、それは役者が計算で決めてきたことに対して、本当の生理を求めていたのでは。僕に邪念があったので、それを崩して取り払ってくれたのだと思う」と独特の演出に感服していた。さらに、「『1度画面からはけたら20回スクワットしてから出てこい』とか、リハーサルで『おまえの演技は見たくない。ずっとスクワットしていろ』と言われたり。ジョークかと思ってたけど違かった」と明かし、笑いを誘った。
また、「20代前半の時に監督の『桜桃の味』を見た。サクランボの味を思い出して男が自殺をやめるという話だったのだけど、ラストにカメラが引いていくと映画のクルーが映る。僕は良い気持ちに酔っていたので、大変不愉快だと思って映画館を出た記憶がある(笑)。だけどその後もずっとその映画が引っかかっていた。監督は、目の前の現実に対して映画がつながっていなければと、切実に考えて映画作りをしていると思う。そういうことを自分に課しているのでは」と思いをめぐらせていた。
相田氏は、「すごい映画を見ちゃったなという感じ。うまく言葉にできない。それは狂っているということではなく、整合性を求めちゃいけないということ」と分析。また、「キアロスタミは作品によっても見る人によってもイメージが変わる。『キアロスタミ』という固有名詞がない方がビビッドに伝わるのではとも思う」と自身の見解を述べていた。
(C)mk2/eurospace
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