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佐藤浩市ら「草原の椅子」パキスタンロケを完遂

2012年8月24日 06:00

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パキスタンでクランクアップした「草原の椅子」
パキスタンでクランクアップした「草原の椅子」
(C)2013「草原の椅子」製作委員会

[映画.com ニュース] 宮本輝氏の人気小説を成島出監督のメガホンで映画化する「草原の椅子」が8月16日(現地時間)、パキスタン・イスラム共和国のフンザでクランクアップを迎えた。主演の佐藤浩市西村雅彦吉瀬美智子、子役の貞光奏風くんは、「世界最後の桃源郷」と呼ばれる同国で、約2週間におよぶ撮影を無事に完遂した。

同作は、カメラメーカーの営業局次長として働く遠間憲太郎(佐藤)と、取引先「カメラのトガシ」の社長・富樫重蔵(西村)の50歳を過ぎてからの友情を軸に描かれる。ふたりと遠間の長女・弥生を介して出会った、母親に虐待されて育ったため心に傷を負った4歳の幼い少年・圭輔、遠間が密かに思いを寄せる骨董店オーナー・篠原貴志子(吉瀬)の4人は、偶然出合った写真に桃源郷を見出し、自分たちの未来のあるべき姿を探すため「世界最後の桃源郷」と呼ばれるフンザへと旅立つ決意をする。

6月30日に都内でクランクインし、日本での撮影を7月31日に終えた佐藤ら4人は、8月3日に日本を出国。4日にパキスタンへ入国したが、乗り継ぎの飛行機が飛ばなかったため陸路でスカルドゥを目指した。約30時間をかけて到着後、すぐに撮影に入ったが、同所の雰囲気を大事にしたいという成島監督の意向もあり、現地での読み合わせや事前リハーサルなどは行われなかったという。

街中のバザールでの撮影では、人の集まるところに女性がいること自体が珍しかったため、吉瀬に近づきジロジロと見てくる男性が続出。吉瀬も、「私の人生でこんなにまじまじ見られたのは初めて」と驚きを隠せない様子だ。撮影最終日にはNGが重なりテイク15を数えたが、ラストカットを撮影後には成島監督からフンザで作られた帽子やスカーフがキャストに贈られた。

主人公・遠間を演じきった佐藤は、「広大な砂漠と山脈の中にぽつんといると、本当にちっぽけだなと思った。久々にそこに映る(自分が)っていうのはどうなるのか、楽しみである」と完成を心待ちにしている。西村は、パキスタンで暮らす人々の生命力の強さを感じたそうで「砂漠の地に立つと、あまりの砂漠の大きさにたじろいでしまったというか、そういう自分を感じて、実際に砂漠をかけるというシーンをやってみて、思った以上に体力を持っていかれビックリしました」とコメントを寄せている。

“紅一点”だった吉瀬は「砂漠に来たのも初めてで、砂漠の周りを見ると雪があったりして、砂漠と雪山が一緒になっているのを見るのは初めてでした。そんな景色を目の当たりにし、すごく貴重な経験をしました」と話した。

草原の椅子」は、2013年春に全国で公開。

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