仏名優メルビル・プポーが来日 俳優人生のルーツを語る
2012年6月25日 19:25

[映画.com ニュース] フランス映画祭の一環で行われたトークイベント「20thアニバーサリー フランス映画祭」@Apple Store, Ginzaで6月25日、同映画祭で上映された「ミステリーズ・オブ・リスボン(仮題)」のPRのため来日したメルビル・プポーが登場。幼少期から現在までの俳優人生を振り返った。
昨年死去したチリ出身の名匠ラウル・ルイス監督に見出され、9歳から映画に出演してきたプポー。このほど、俳優人生を振り返った著作をフランスで出版し、同書に収録した映画好きだったという祖父のポートレイト、ルイス監督作での撮影風景などの写真を紹介した。
「監督はすごくポエティックで、シュールレアリスティックだったので言っていることがわからないことがあったんだ(笑)。ある日は僕の役はピーターパンだ、次の日は殺人鬼だとかね」と、デビュー作「海賊の町」でのルイス監督との思い出を述懐する。母親が映画宣伝の仕事をしていたことが本作出演のきっかけになったと明かし、「映画のフォーメーションは母から学びました。映画は産業や商業的なものではなく芸術だと教わったのです。思春期には学業と両立しながら、作家性のある監督と仕事がしたいという思いでいました」と語る。
ルイス監督作以外にも、ジャック・ドワイヨン、エリック・ロメール、アルノー・デプレシャン、フランソワ・オゾンら、フランス映画界を代表する監督作で活躍しているが、「王道ではなく、控え目な感じで映画人生を歩んでいます。役者は映画を選べないので、役が来るのを待っている、ハエ取り紙みたいなんです」とあくまで謙虚だ。
そして、「旅、映画、人生、その三つを合わせた言葉が“冒険”だと思います。冒険は成長する手段であり、探求していくことで人は成長します。人生はこういうものです」と観客にメッセージを送った。
「ミステリーズ・オブ・リスボン(仮題)」は今秋公開。プポーが出演した過去作を上映する「メルヴィル・プポー特集 誘惑者の日記」が、渋谷ユーロスペースと日仏学院で開催中。
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