寺尾聰、夫婦の絆描くドラマ主演で先輩の教えを述懐
2012年6月6日 18:00

[映画.com ニュース] 写真家・藤原新也氏の短編小説が原作のNHKドラマ「永遠(とわ)の泉」の取材会が、6月6日東京・渋谷の同局で行われ、寺尾聰、鈴木杏が出席した。主役を演じた寺尾は、「どういう風に感じてもらえるか、見る人の状況や条件、その人の置かれている立場によって、このドラマは感じ方がひとりひとりみんなちがってくると思う」と手応えをにじませながら、作品の魅力を熱く語った。
本作は、死の別離を超えて、なお生き続ける夫婦の絆を、サスペンスに満ちた人間ドラマとして描く。弁護士の山内(寺尾)は、妻を殺害した容疑で逮捕された倉本(小日向文世)の国選弁護を引き受ける。調査のため阿蘇山中に出かけるが、図らずも自分の娘・百合(鈴木)と、その恋人(山本耕史)と一緒に山歩きをすることに。事件の核心に近づくにつれ、山内は亡き妻との過去に向き合うようになる。
台本を読んだ際、キャスト陣の豪華さに興奮したという鈴木。「自分が加われていることが『ああ、光栄なことなんだな』という感覚がありました」と参加の喜びを語った。そして仕上がりを見て改めて“分厚いドラマ”だと思ったと述べ、「今、こういうドラマがあるっていうことが、自分の同世代や下の世代に伝わったらいいな」と、作品への思いを語った。
撮影中に、かつて先輩から受けた教えを思い出したという寺尾は、「(主役は)『向かい合う人達と、やりやすい役の人間関係を作るということに、一番気を配れ』と(先輩に)言われたことを、今回とっても思い出しながら(演じた)」と、感慨深げに撮影を振り返った。
「永遠の泉」は6月16日午後9時からNHK総合で放送。
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