フジテレビ×スコット兄弟の共同製作映画、英で始動
2012年5月27日 10:00
[映画.com ニュース] フジテレビは、映画界の巨匠リドリー・スコット、トニー・スコットの兄弟と共に、東日本大震災からちょうど1年が経過した今年の3月11日の日常のひとコマを撮影した映像を世界中から募集し、その映像を紡ぎ合わせて1本の映画にするというプロジェクト「Japan in a Day(ジャパン イン ア デイ)」を2月末に立ち上げたが、このほど同作の製作が英国で始動した。日本初のソーシャル・ムービーとなることでも注目されている。
2月末のプロジェクト立ち上げから、映像の募集は3月25日までという比較的短期間の設定とし、その後応募作品の集計を行なっていたが、応募作品は日本、英国、米国のほか、フランス、ドイツ、中国、南極大陸などを含む12カ国から約8000件、合計300時間にも及ぶ映像が寄せられたことが分かった。この膨大な2012年3月11日の映像と、フジテレビの取材映像、さらに被災地に配布した200台のカメラで撮影された映像を紡ぎ合わせ、人類の共通の財産として共有することを目指し、映像記録の映画作品「ジャパン イン ア デイ」として仕上げられることになる。
同作は、フジテレビ、リドリー・スコットとトニー・スコットが率いる英国の製作会社スコットフリーの共同製作作品となり、スコット兄弟が製作総指揮を担当。監督には、フジテレビドラマ制作センターで月9をはじめ数々のドラマの監督を務めてきた成田岳と、英国テレビ界でドキュメンタリーとドラマを手がけてきた監督で、名匠とも称されるフィリップ・マーティン監督の起用を決定、日英の監督2人が共同製作に挑むことになった。この2人は既にロンドンの編集所で映像プレビューなど作業を開始しており、今月末にも編集を開始する予定で、9月の完成を目指している。
同作は、今年11月に公開する計画。日本での封切り後、世界公開の予定。日本での映画配給はギャガが担当し、11月にTOHOシネマズ六本木ヒルズほかで全国公開。また収益の一部は被災地に寄付される。(文化通信)