父・水谷豊、初耳の“家族の暴露”にタジタジ
2012年4月28日 15:49

[映画.com ニュース] 俳優・水谷豊の主演映画「HOME 愛しの座敷わらし」が4月28日、全国229スクリーンで封切られた。ホームドラマの製作が念願だった水谷が、2009年末に荻原浩の原作小説「愛しの座敷わらし」と出合い、自ら映画化を熱望した思い入れの強い作品だけに、東京・丸の内TOEI1での初日舞台挨拶では「いい映画を見るとその1日が幸せに、もしかすると1カ月、1年、思い出としては一生残るかもしれない。そういう作品になれば、家族一同、こんなにうれしいことはない」と感無量の面持ちで話した。
2度映画化された人気シリーズ「相棒」を除けば、29年ぶりの単独映画主演。母親役で、ドラマ「熱中時代」(第2期)以来31年ぶりの共演となった草笛光子には自らオファーするほどの熱意で、妻役の安田成美は、「豊さんが、撮影初日から当たり前のようにお父さんでいてくれたので、すぐになじめ皆が家族のようにナチュラルでいられた。笑いの絶えない現場でした」と絶賛。水谷は「撮影の合間に家族5人で雑談をすると、本当によく笑っていました。でも、何を話したかは覚えていないんです」と照れることしきりだ。
だが、娘役の橋本愛が「(弟役の)浜田龍臣くんとどう接していいか悩んでいて、すごく緊張もしていたのでなじめている気もしていなかった。浜田くんが遊んでくれたのでありがたかった」と正直な気持ちを初めて暴露。草笛も「認知症の役とは聞かされてなくて、豊さんに『そのままやればいい』と言われて、何も演技ができなくなった。演技をしないまま終わった感じで、出演料をお返ししなければいけないかも」と追随すると、“お父さん”もたじたじの様子。「聞いてみないと、分からないものですね」と苦笑いを浮かべた。
それでも、作品の出来には自信を持っており、公開前から全国25都道府県を回るキャペーンを展開中。既に16都道府県に赴き、この日も都内2カ所での舞台挨拶を終えるとそのまま青森へ向かった。5月6日まで、総移動距離が約1万2000キロに及ぶ強行軍だが、「随分と残忍なスケジュールですけれど、いい作品を多くの方に見てもらいたいと思って回っているので苦にはなりません」と、さらなるアピールに意欲を見せていた。
「HOME 愛しの座敷わらし」は、東京から岩手の田舎町に引っ越してきた家族が、不便な暮らしにとまどいながらもそれぞれの生き方を見いだし、一家がひとつになっていく姿を描く。東日本大震災直後に岩手でロケを行ったこともあり、配給の東映によれば特に東北地方での公開に注力したそうで、今後の動員を見てゴールデンウイーク後には全国250スクリーンほどにまで拡大する意向という。
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