「誰も知らない基地のこと」姜尚中が沖縄基地問題について語る
2012年4月14日 19:45

[映画.com ニュース] イタリアの若手監督2人が米軍基地問題の真実を追究したドキュメンタリー「誰も知らない基地のこと」(エンリコ・パレンティ監督、トーマス・ファツィ監督)の公開を記念し4月14日、政治学者で東京大学大学院教授の姜尚中氏をゲストに招いたトークショーが開催された。
映画ではピチェンツァ(イタリア)、ディエゴ・ガルシア(インド洋)、普天間(沖縄)を主な取材地とし、基地の騒音問題、兵士が起こす事件・事故に苦しむ住民の姿を映し、横暴な米兵と、ふくらみ続ける軍産複合体の真実を、専門家や軍関係者へのインタビューと共に明らかにしていく。
私企業と軍隊、そして政府が形成する連合体を指す軍産複合体について、先日発表された防衛装備品を共同開発・生産するという日英共同声明を挙げ、「野田政権に危惧している」という。そして、「古典的な意味での軍産複合体というだけでなく、もう少し今の軍事技術をめぐって多面的に進んでいく部分があるし、産業化として戦争を捉えてグローバルに進んでいくだろう」と話した。
沖縄の基地が抑止力になっているのかという司会者の問いには「沖縄の海兵隊が中国に対して抑止力になっているか、私はそんなことはないと思う。海兵隊は殴り込み部隊だが、飛行機に乗るわけではなく、船に乗っていく。その母港は佐世保です。それを考えても必ずしも沖縄におかれる必要はないと思います」と断言。沖縄だけに基地が集中している現状を「基地が東京や大都市圏にあっては困るということを正当化するために憲法を持ち出すと“公共の福祉”ということになって、地域のエゴは許さないということです。そこでは地方権力が作動しなくなっています」と説明した。
米国のやりかたを「植民地を作るのではなく、自国に忠誠を誓う国に基地を置いています。中国に基地はありません」。米国民の意識が変わらないと基地問題は変わらないといい、「多くのアメリカ国民が、基地の実態を(アメリカが)身銭を切って、自ら命を落として、その国の生命と財産を守っていると思っています。甘い期待かもしれませんが、オバマ政権が再選されれば、少しは変わるかと思っています」と持論を述べた。
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