松坂桃李「ツナグ」で単独初主演 樹木希林に“弟子入り”
2012年3月30日 10:00

[映画.com ニュース] 俳優の松坂桃李が、辻村深月氏のベストセラー小説を映画化する「ツナグ」(平川雄一朗監督)に主演し、樹木希林と初共演を果たすことがわかった。第85回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞を受賞した松坂にとって、単独での主演は初となり、新たな一歩を踏み出すことになる。
吉川英治文学新人賞を受賞した辻村氏の連作長編ミステリーが原作。大切な人を亡くした生者と死者、その二者をもう1度だけ再会させる仲介人“ツナグ”という職業を通じて、他人の人生に深くかかわっていく青年の葛藤(かっとう)と成長を描いたファンタジー。
主人公の高校生・歩美を演じる松坂は、樹木扮する祖母アイ子から“ツナグ”を引き継ぐ途中の見習いという設定。半信半疑で依頼をしてくる人たちとかかわるうちに、自分の行為についてさまざまな疑問を抱くようになるという役どころ。初の単独主演となるが「変に気負わずに、自然体で現場に存在していようと思っています」と静かな闘志を燃やす。祖母役の樹木については「刺激だらけで、貴重でいい経験をさせていただいています」と語っている。
一方の樹木は、松坂との共演を「顔がいい、身長はある、でもお金はない! それがいいところね! ハンサムな青年と仕事ができて、こうご期待です!」と意欲満々。死者に一度だけ会えるとしたら、「秦の始皇帝に会ってみたい。ただ言葉が分からないからね。聖徳太子かな? とも思ったけど、やっぱり空海に会ってみたいかな。男の死霊のほうが聞き分けがいいらしいからね。なぜ会いたいかはご想像にお任せします」と“舌”好調の様子だ。
メガホンをとる平川監督は原作に深く共感し、映画化を熱望。自ら脚本を手がけたそうで、「ファンタジー要素の強い物語だからこそ、リアリティをもった人間ドラマ作品にしたいと考えています」。企画開発中に東日本大震災が発生したそうで、今作のテーマについてより深く考えさせられたという。だからこそ、「亡くなった身近な人を思いながら日々を生きている人がたくさんいるということに改めて気づき、そうした思いを何とか脚本に入れ込みたいと思いました」とコメントを寄せた。
ほか、佐藤隆太、桐谷美玲、橋本愛、大野いと、遠藤憲一、別所哲也、本上まなみ、浅田美代子、八千草薫、仲代達矢が出演。すでにクランクインしており、5月上旬に撮了予定。
「ツナグ」は、10月6日から全国で公開。
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