スペインのデビッド・リンチが描く「ブラック・ブレッド」衝撃の予告公開
2012年3月15日 17:00
[映画.com ニュース] スペインの鬼才アグスティ・ビジャロンガ監督の最新作「ブラック・ブレッド」の予告編が、このほど公開された。第84回アカデミー賞のスペイン代表に選ばれた今作は、あどけない表情の少年が、ある事件を契機に“悪魔”の決断をしなければならなくなる姿を描いた衝撃作だ。
“スペインのデビッド・リンチ”と称されるビジャロンガ監督が手がけた今作は、スペインのアカデミー賞と呼ばれるゴヤ賞で、作品賞をはじめとする最多9部門を受賞。ペドロ・アルモドバル監督作「私が、生きる肌」、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作「BIUTIFUL ビューティフル」など競合作を抑えての快挙だった。また、ガウディ賞では13部門を獲得し、昨年のスペイン映画界の話題を独占したことでも知られている。
公開された予告では、カタルーニャの小さな村で暮らすアンドレウが、森の中で親子の死体を発見してしまうシーンも網羅。死の直前に「ピトルリウア」とつぶやく女性の姿を目撃したアンドレウは、心に深い傷を負った大人たちがひた隠しにする真実に、否応なしに巻き込まれていく。
「生きるためにウソをついた」「生きるために決断しなければならなかった」というナレーション通り、無垢(むく)な表情のアンドレウが恐ろしい決断をするに至るまでが、怒涛の展開でつむがれる。
「ブラック・ブレッド」は、6月から全国で順次公開。