ノルウェー発の衝撃作 知られざる真実描く「孤島の王」予告公開
2012年2月26日 12:00
[映画.com ニュース] ノルウェーの権威あるアマンダ賞で4部門を制した「孤島の王」の予告編が、このほど公開された。ノルウェー国民でさえもほとんど知らされていなかった歴史の闇に光を当て、大反響を呼んだ実録サスペンスから、片ときも目が離せない。
舞台は、1900年から1970年まで非行少年向けの矯正施設が存在していた、ノルウェーのバストイ島。1915年、外界と隔絶された施設に送致された非行少年エーリングは、過酷な重労働や教育者たちによる性的虐待がはびこる光景を目の当たりにする。反発するエーリングの態度に抑圧された少年たちは、やがて心を突き動かし生死をかけた反乱を引き起こす。
製作陣が、孤立した自然環境や劣悪な労働状況といった史実のリアリティを可能な限り追求したことが、予告の全編を通じてうかがえる。ノルウェーでは数館規模での公開だったが、「知られざる真実」を描いたショッキングな内容が口コミで大きな話題となり、3週目には公開規模が約10倍に拡大され大ヒットした。
尊大な王のごとく振舞う矯正施設の院長に、スウェーデンの名優ステラン・スカルスガルド(「ダンサー・イン・ザ・ダーク」)が扮している点も見逃せない。卓越した心理描写とサスペンス演出に定評があり、数多くの受賞歴を誇るマリウス・ホルスト監督がメガホンをとった。
「孤島の王」は、ゴールデンウィークに全国で順次公開。