盟友・原一男が明かす、ドキュメンタリー作家・木村栄文の意外な一面
2012年2月11日 22:05

木村はRKB毎日放送のディレクターとして、「苦海浄土」「まっくら」「あいラブ優ちゃん」など、約40年間に渡り数多くのドキュメンタリーを制作し、芸術祭賞など数々のドキュメンタリー賞を受賞した。同イベントでは、2011年3月に逝去した木村の多彩な作品群を一挙公開する。
木村と親交の深かった原監督は、「僕の監督作『ゆきゆきて、神軍』に対し、木村さんの『こういうことをドキュメンタリーでやってはいけない』というようなシビアなコメントが新聞に載ったことがある。だけどその後、実際にお会いして打ち解けて、栄文さんの作品を送ってもらって全部見た。そしたら僕以上にドキュメンタリーでタブーとされていることをやっていてビックリした」と明かし、笑いを誘った。また、「栄文さんの映画作りの方法論を知りたくてそのあと何度もインタビューしたけど、結局納得のいく答えは聞かせてもらえなかった。僕は聞かれれば何でも話すけど、彼は言い訳をしたくないのか話さなかった。彼の美学ではないだろうか」と分析していた。
そして、「彼は映画青年で、テレビの構成とはまた違う劇映画に近い撮り方をしている。どこかフィクションを想起させる作品が多く、今でも天国の栄文さんにどんなことを考えてその手法を用いたのか聞きたい」と故人を懐かしんだ。さらに、「彼は非常にもてた。特に中高年の女性から好意をもたれる。おそらくそれは、彼のもって生まれた性質で相手がつい気を許してしまう。これは映画作りにおいてとても大事なこと」と木村の知られざる人柄を語った。
「公開講座 木村栄文レトロスペクティブ」は、2月11日~3月2日まで開催される。
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