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山本太郎、原発は「まったく未来がない」と再認識

2012年1月26日 22:30

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シンポジウムで脱原発を訴えた山本
シンポジウムで脱原発を訴えた山本

[映画.com ニュース] 俳優の山本太郎が1月25日、東京・港区の東京ドイツ文化センターで行われた「イエロー・ケーキ クリーンなエネルギーという嘘」の公開記念シンポジウムに、メガホンをとったヨアヒム・チルナー監督とともに出席した。原子力発電の燃料として使われるウランの採掘の裏側を暴くドキュメンタリー。昨年発生した福島第一原発の事故後、脱原発を訴え奔走している山本は「この映画を見て、原発はまったく未来がないエネルギーだと再認識した。しがみついているのは、甘い汁を吸いたいわずかな人たちだけ。誰も得していない」と語った。

映画はウランの鉱石採掘の段階で、処理不可能な放射性物質が大量に発生している事実を、5年間にわたる取材で明らかにする。タイトルは天然のウラン鉱石を精錬して生まれる、原子力発電の燃料となる“黄色い粉末”を指す。チルナー監督が「専門家の意見に耳を傾けてはいけません。原発を停止すると、電力供給ができなくなるという論理こそ最大のウソ。情報や数字に惑わされず、内なる声に従ってほしい。日本の皆さんには絶対に(脱原発を)あきらめないでほしい」とエールを送ると、山本をはじめ、観客は拍手喝さいだ。

シンポジウムには「ミツバチの羽音と地球の回転」「六ヶ所村ラプソディー」など原発・放射能問題を追い続ける鎌仲ひとみ監督も出席。岩井俊二監督の「friends after 3.11 劇場版」(3月10日公開)に山本とともに出演しており、「最近、記者の皆さんが『なぜ日本は変わらないのか』と聞いてくるが、私はいつも『あなたが変わらないからじゃない?』と答えている」とメディアの姿勢を批判。山本も「日本では(メディアが)現場レベルで空気を読み、遠慮している面がある。今ある危機をメディアこそが伝えていかないと。地震の活動期ですし、僕はとても焦っています」と意識改革を訴えた。

イエロー・ケーキ クリーンなエネルギーという嘘」は1月28日から渋谷アップリンクで公開。

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