市原隼人、手塚治虫原作「陽だまりの樹」で時代劇初主演
2012年1月15日 06:00
[映画.com ニュース] 俳優の市原隼人が、4月にNHK BSプレミアムで放送予定の時代劇「陽だまりの樹」で主演を務めることがわかった。原作は手塚治虫の同名マンガ。幕末を舞台に、開国から戊辰戦争、そして明治維新という時代を通し、友情で結ばれた対照的なふたりの若者の姿を描き、市原は無骨で一本気の武士・伊武谷万二郎を演じる。
今作が時代劇初主演となる市原は、「日本人としてとても光栄な経験をさせて頂ける機会であり、現在を生きている皆様に今の時代ができる前の自分の生まれた国の歴史や心構えを伝えたいと同時に自分自身も積極的に学んで生きたいと思います」と、喜びのコメントを寄せている。
それぞれの信念を貫き、自らの人生を切り拓こうとしたふたりの若者が、藤田東湖・福沢諭吉・西郷隆盛ら歴史上の人物たちとの交流を経て成長する姿を描く幕末青春ドラマ。手塚治虫自らのルーツを描いている。
市原扮する伊武谷は、腕は立つが世渡り下手。義に生き、倒れゆく幕府に忠誠を尽くすという役どころだ。「改革を志す武士の生き様と葛藤、不器用だか真面目に物事を捉え考える姿に心を魅了され、殺陣の見せ方、集中、緊張感を大切にしています」と役への思い入れを語る。
手塚治虫の曽祖父で、伊武谷と堅い友情で結ばれる腕利きの蘭方医(らんぽうい)の手塚良庵を演じるのは成宮寛貴。女にだらしないが腕利きの医者で、伊武谷とは対照的に情に生きる男だ。
成宮は「一つの時代を動かしたその情熱を大切にしながら蘭方医“手塚良庵”を演じきりたい。『陽だまりの樹』はこれからの自分の俳優人生において、糧となる作品になると思います」と意気込み、市原との初タッグには「いい形で化学変化をおこし、万ニ郎と良庵のライバルでありつつ戦友という関係性を表現できれば」と話している。
ふたりが思いを寄せる寺の娘・おせきを黒川芽以、伊武谷の精神的支柱となる水戸藩士・藤田東湖を津川雅彦が演じるほか、西岡徳馬、池上季実子、笹野高史、古手川祐子、笛木優子らが共演する。