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「ローマの休日」原案&脚本クレジット、58年を経て正式に修正

2012年1月2日 22:00

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名作の脚本家、見事名誉を回復
名作の脚本家、見事名誉を回復
写真:AFLO

[映画.com ニュース] 1953年に封切られた(日本公開は54年)、不朽の名作「ローマの休日」が、本来あるべき姿を手に入れた。米脚本家組合(WGA)は12月19日、同作の原案者クレジットをイアン・マクラレン・ハンターからダルトン・トランボに変更、ハンターとジョン・ダイトンの2人が記載されていた脚本クレジットにトランボの名前を追加したと発表した。「ローマの休日」は、アカデミー賞原案賞を受賞している。

1940年代後半から50年代にかけて、世間の赤狩りの動きに同調したハリウッドの映画業界は、共産党とのかかわりを疑われた人物のブラックリストを作成し、雇用を避けていた。トランボは、非米活動委員会の聴聞会で証言を拒否したため、議会侮辱罪で有罪判決を受けた“ハリウッド・テン”のひとり。不当な圧力のなか、他の脚本家の名義や偽名をフロントとして使用し、執筆活動を続けた。「ローマの休日」の原案者がハンターではなくトランボであったことは、ハリウッド最大の汚点を物語るエピソードとして後に広く知られる。

トランボの息子クリストファー・トランボとハンターの息子ティム・ハンターが昨年、WGAにクレジットの修正を申し立てた。WGAは映画のみならず、テレビ番組などあらゆる作品に記載される脚本家のクレジットについて規則を定めている。クリストファーは11年1月8日に死去したが、ティムが引き続き働きかけていた。同組合は、調査による事実確認の後に役員投票を行い、クレジットを修正するに至った。

アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミー協会は、92年に「ローマの休日」原案賞の受賞者をハンターからダルトンに変更し、翌年の授賞式でダルトンの妻にオスカー像を授与した。それから19年、公開から58年を経て、「ローマの休日」の脚本家が正式に認定された。

トランボは、偽名ロバート・リッチを使用して原案を手がけた「黒い牡牛」(56)でもアカデミー賞原案賞を受賞したが、当時は名乗り出ることができず、75年にようやく賞を手にした。WGAによって同作のクレジットが修正されたのは92年だった。


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