“懐妊”麻生久美子、主演最新作で初共演・大泉洋と子育て
2011年12月6日 06:01
[映画.com ニュース] 女優の麻生久美子と俳優の大泉洋が、吉川トリコの人気小説を映画化する「グッモーエビアン!」(山本透監督)で、初共演を果たすことがわかった。ふたりは、かつてパンクバンドを組んでいたという設定で、麻生は若くして娘を産んだクールでロックな未婚の母アキ、大泉はお調子者でおバカだが人一倍心優しい自由人ヤグを演じる。
麻生は11月28日、結婚4年目での第1子懐妊を発表したばかり。これまでに母親役を演じたことはあるが、「今回は実際、自分にも子どもを授かった後の撮影ということで、その時にはわからなかった新しい発見があり、特別な気持ちで臨むことができました」と話す。今作では、15歳の娘ハツキ(三吉彩花)と親子ふたりで暮らすアキに扮し、解散したパンクバンドの元ギタリストという役どころだ。大泉が演じるヤグはアキのことが昔から好きで、ハツキが産まれる前から一緒に暮らし始め、本編冒頭では2年近い海外放浪生活から戻ってくる。
ふたりへのオファーは数年前にさかのぼるが、スケジュールの都合でようやく実現したという。「大泉さんが忙しいんですよ(笑)。スケジュールが詰まっていて」(麻生)、「麻生さんが忙しいんですよ(笑)。ずれにずれていたので、麻生側がNGを出しているんじゃないだろうかと思っていました」と丁々発止のやり取りで、初共演とは思えぬほど意気投合している様子。宇田川寧プロデューサーは、ふたりの起用について「清楚なイメージのある麻生さんが、“パンクなお母さん”を演じるというギャップ感に面白みがあると思いましたし、愛すべきダメ男“ヤグ”役には大泉さんしかイメージできなかった」と述懐した。
今作は、三吉扮するハツキの視点を軸に描かれる。思春期を迎えた中学生には、実の父親ではないヤグの奔放な行動や、ヤグのいい加減な言動を笑って許してしまうアキを素直に受け入れることができない。それでも、親友の転校をきっかけに、アキの本当の気持ちやヤグの過去にあった悲しい出来事を知るようになる。
大泉は、脚本を読んで涙を流したそうで「そのときの涙がものすごく気持ちがいい涙だった。ヤグはちゃらんぽらんな感じだけどハートがあるという魅力的な役で、僕が始めて脚本を読んだときに感じた楽しさやせつなさが、皆さんにも伝われば」。麻生も同調し、「家族の話だけど血のつながりだけではなく、思いの強さや愛情がかわいらしく表現できている映画だと思います」と優しくほほ笑んだ。
同作は、11月12日にクランクイン。作品の舞台は愛知・名古屋だが、横浜市内を中心にロケが行われ、11月末に撮了した。ふたりは劇中で実際にギターを演奏しているが、劇中パートを習得するのには地道な練習が必要だったという。それでも、横浜・曙町のライブハウスで撮影されたライブシーンは、集まったエキストラが大興奮するほどの臨場感をみせていた。
「グッモーエビアン!」は、2012年に全国で公開。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。