湯川れい子&星加ルミ子、知られざるG・ハリスンの素顔を語る
2011年11月29日 21:45

[映画.com ニュース] ロックの一時代を築いた世界的バンド「ビートルズ」のリードギタリストである、故ジョージ・ハリスンさんの軌跡を追ったドキュメンタリー「ジョージ・ハリスン リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」が公開中だ。ハリスンさんの10回目の命日にあたる11月29日、東京・角川シネマ有楽町で“没後10年メモリアルイベント”が開催され、音楽評論家の湯川れい子氏、星加ルミ子氏がハリスンさんの魅力を語りつくした。
マーティン・スコセッシ監督がメガホンをとり、ハリスンさんの最愛の妻オリビア・ハリスンとともに製作。エリック・クラプトンをはじめポール・マッカートニー、リンゴ・スター、テリー・ギリアム、オノ・ヨーコらのインタビューに、ハリスンさんが撮影したアンソロジー映像を交えながら、世界を魅了した人物像をひも解く。
デビュー当時からバンドを追ってきた湯川氏は、「物質社会のなかで追い求めてきた気がするけれど、ジョージは人間が持っている深いものやスピリチュアルなものを追い求めていた。ようやく私たちが追いついてきたかな」。洋楽雑誌の先駆け「ミュージック・ライフ」の元編集長として、1971年の解散まで幾度となく取材を行った星加氏も「ビートルズで人生がいい意味で狂った人も多いのでは。ジョージという人物をよくわかっていなかったと思い知らされた。今、少しは理解できたので『帰ってらっしゃい』と言いたい」と思いをはせた。
66年の初来日会見を振り返った湯川氏は、「出席するだけで精一杯で、オフィシャルの質問しかできなかった。私たちはミーハーの代表みたいな感じで、すごく批判されてしまったんだけれど(笑)」と述懐。星加氏も「ビートルズは若い女の子たちを扇動していると言われていた。でもアメリカではもっとすごくて、ファンの子はガードマンがいても吹っ飛ばしてステージに上がっていたんですよ」とビートルズのアメリカツアー同行時のエピソードを語った。
スコセッシ監督がとらえた“ジョージ・ハリスン”は、「ひとりひとりのハリスン像を打ち砕いてくれる。実像がこの作品から垣間見れる」(星加氏)、「ハリスンの魅力もそうだし、人が生きるということはこんなにも深いことなんだと感じた」(湯川氏)と絶賛。そして「ジョージは内省的な人だと思っていた。でも、来日したときに“主催者”と書かれた武道館の腕章をプレゼントしたら、『僕のが一番えらいんだね』と喜んでいて無邪気な少年だった」(湯川氏)、「いつもニコニコとほほ笑みを浮かべてギターを抱えていた。日本のお土産屋さんではカメラ屋にかじりつきで、意外な一面をのぞかせていました」(星加氏)と知られざる素顔を明かした。
「ジョージ・ハリスン リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」は、東京・角川シネマ有楽町でロングラン上映が決定した。
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