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自転車旅ドキュメンタリーが異例の中学生以下無料キャンペーン展開

2011年11月12日 20:53

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女子中学生の手紙がきっかけで無料キャンペーン
女子中学生の手紙がきっかけで無料キャンペーン

[映画.com ニュース] 自転車と海路のみによる7大陸走破の大冒険の様子を収めたドキュメンタリー映画「僕たちのバイシクル・ロード 7大陸900日」(公開中)のトークイベントが11月12日、東京・恵比寿の東京都写真美術館ホールで行われ、モデルで自転車ツーリストとして活躍する山下晃和、雑誌「自転車と旅」の田口卓編集長、「旅する自転車の作りかた」の著者・大槻正哉氏が出席。この日、同ホールで中学生以下の鑑賞が無料となる特別キャンペーンが開始された。

イギリスに暮らすジェイミーとベンという若者によって撮影された本作。2人は大学卒業後、自転車だけで7大陸を走破するというかつてない旅に挑戦した。33か国、900日におよぶ旅路が鮮やかに映し出される。

大槻氏は、「自由」こそが自転車旅の魅力だと語る。「ガソリンも電気もいらないし、徒歩やランニングよりもずっと距離を走れる。おススメはしませんが(笑)、キャンプ道具を積んでいれば野宿だってできる」と熱弁。田口編集長も「走った後にビールを飲むと、本当に達成感を感じます」とニヤリと笑った。

山下は、5月まで中南米から南米にかけてを自転車で走破。その後、中国を訪れたそうだが「中国人はすごく優しくて、走っているとどんどん人が集まってくる。中国のイメージが変わりました」と旅を通じての意識の変化を明かした。映画について、大槻氏は「何にも縛られず、責任を持って自由を楽しんでるところがいい」とジェイミーとベンのコンビを絶賛。山下も「仕事辞めてどこかに行きたくなりますね(笑)」と放浪願望を語っていた。

中学生以下の無料キャンペーンは12日午後7時の回より同ホール限定で開始。きっかけになったのは、職業体験学習で同ホールを訪れ、本作を鑑賞した都内の中学に通う3人の女子生徒の感想文。「いましかできないことに挑戦することの大切さに気付いた」「険しい道を進むことで成長できると感じた」という言葉に、配給関係者が深く感動。同ホールとも相談し、異例の無料キャンペーンに踏み切った。

配給元のエデンの古谷文雄代表は「いま、中学生は字幕の外国映画なんてほとんど見ないので、本作に関しても若い人をターゲットとして想定してなかったんです。彼女たちの感想文を読んで涙が出ました。中学生にこれだけのものを書かせる映画のメッセージをもっと伝えたいとも思いました」と語る。「映画を見て『何かをやりたい』と思ったり、次につながるものがあればうれしい。中学生で劇場がいっぱいになってくれたら(笑)」訴えた。


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