ティルダ・スウィントン3度目の来日「まるでホームにいる感覚」
2011年10月25日 16:51
[映画.com ニュース] 第80回アカデミー賞で助演女優賞を受賞したティルダ・スウィントンが10月25日、主演作「ミラノ、愛に生きる」(ルカ・グァダニーノ監督)がプレミア上映された東京・千代田区のイタリア文化会館で舞台挨拶を行った。来日は「ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女」(2006)のPR以来、3度目。「デレク(故デレク・ジャーマン監督)と初めて日本に来たのは、もう何世紀も前かしら(笑)。日本の皆さんは私たちが作る、少し奇妙な作品にも興味を示し、大切にしてくれる。私にとってまるでホームにいる感覚」と思いを語った。
伊ミラノの上流社会を舞台に、良妻賢母として長年、自分を押し殺してきた富豪夫人エンマ(スウィントン)が、息子の友人との情事を通して、心と体を解放させる姿を華麗な映像美で描く。スウィントンは全編にわたりイタリア語を流ちょうに話し、一糸まとわぬ姿で体当たりの演技を披露。プロデュースも兼任し、作品に重厚感を与えている。
衣装はジル・サンダーのクリエイティブ・ディレクターであるラフ・シモンズが手がけており、この日も同ブランドのドレスを着用。「監督と約12年をかけて作り上げた作品。その歳月のほとんどは、映画作りのチームを探す旅だった。特に重要な要素が、ジル・サンダーだったの」と衣装がもつ意味合いを強調する。
テーマは「愛の革命」だといい、「本来の自分に目覚め、ひとりの女性の人生が変わる瞬間を描いている。舞台がミラノの上流社会という壊れそうな世界になっているのもそのせい」。決して潤沢な製作費ではなかったというが「ほとんど雪が降らないミラノで、美しい雪景色を撮ることができた。この作品を見れば、イタリアへ格安で行くことができるわ(笑)。自然、愛、人生。お金では買えない豊かさを描いた」とアピールしていた。
「ミラノ、愛に生きる」は12月23日、リニューアルオープンする渋谷Bunkamuraル・シネマほか全国で公開される。
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