堺雅人、初参加のベルリン映画祭に「興奮した」
2010年2月20日 13:52
[映画.com ニュース] 第60回ベルリン国際映画祭のパノラマ部門に選出された伊坂幸太郎原作、中村義洋監督の「ゴールデンスランバー」が、2月19日(現地時間)、メイン会場のひとつであるツォー・パラストで上映された。
日本からは、主演の堺雅人が宇田川寧、遠藤日登志両プロデューサーとともに出席。現在、新作を撮影中の中村監督は立ち会えなかったが、この日のために用意したビデオによるプレゼンテーションが上映前に流された。
終映が午後11時30分を回る遅い時間にもかかわらず、会場は8割以上の入り。上映中は、各キャラクターの個性を表すツボの部分などで笑いが起こり、最後は拍手で迎えられるなど、国外であることのギャップを感じさせることもなかった。
今回が3度目のタッグとなった伊坂×中村監督コンビは、ともにヨーロッパではまだ知られていない存在だが、2人の描くエンタテインメントな世界観が海外の観客にも伝わったようだ。題名の由来であるビートルズの楽曲や、リー・ハーベイ・オズワルドといった映画に登場するキーワードの使い方も、観客の関心を引いた様子だ。
今回海外の映画祭を初めて経験した堺は、「映画祭特有の盛り上がった雰囲気を感じました。映画が進むにつれ、多彩なキャラクターが徐々に受け入れられていくのがわかり、作り手の狙い通りだったのではないかと思います。海外の観客は反応もはっきりしているし、舞台の上でも観客と対話している印象が持てたので興奮しました」とコメント。会場のビビッドなリアクションを楽しんでいた。(佐藤久理子)