アニー賞受賞イラストレーター・上杉忠弘とセリック監督の固い絆
2010年2月18日 11:30

[映画.com ニュース] 第82回アカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートされているストップモーション・アニメ「コララインとボタンの魔女 3D」のヘンリー・セリック監督と、同作のコンセプトアートを手がけた日本人イラストレーターの上杉忠弘がインタビューに応じ、映画の製作秘話を明かしてくれた。
セリック監督といえば、今なお高い人気を誇るストップモーション・アニメ「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」(93)で知られる。人形(パペット)を1コマずつ動かしながら撮影する手法にこだわるのは、「使っているパペット、セットのすべてが実在しているものだから」だという。「ストップモーションでは、アニメーターがパペットを通して演技している。そのパフォーマンスを見せること、見ることが好きなんだ。セットやパペット、照明がある現場に、その世界に身を置くことも好きだしね。確かに多くの興行収入を上げている作品は、CGアニメが主流だ。でも、観客はCGに限らず、いろいろな表現手法に興味をもってくれていると思っているよ」

映画の主人公は、好奇心おう盛な11歳の少女コラライン。引っ越した家で不思議な小さな扉を発見した彼女は、その先に広がる現実とは似てことなる世界で冒険を繰り広げる。キャラクターや建物などのデザインコンセプトを手がけたのが上杉で、“アニメ界のアカデミー賞”と呼ばれるアニー賞では、日本人初となる美術賞を受賞。1950~60年代のアメリカのアニメに影響を受けたという上杉は、今回の受賞で「アメリカ人からすれば自分はニセモノっぽいところがあるのではと思っていたんですが、賞をいただくことで認められた、まがい物じゃないってことが証明できたかなと思いました」と感無量の面持ちだ。
ネット上で見た上杉のイラストに惚れ込んだセリック監督は、「好きに描いてくれ」とデザインを依頼。上杉は、「自由すぎてどこにポイントをもってくればいいか、悩むところもあった(笑)」と告白したが、セリック監督は「彼は素晴らしいアーティスト。間違いなく私に新しい何かをもたらしてくれた」と絶賛して止まない。

作業は日本とアメリカに分かれて行われたが、上杉は「お互いに離れていて、いろんなことを考えながら作ったことは、僕にとっては良かったですね」と振り返る。「たぶん、直に会って早いやり取りをしていたら、言われたものを描くだけになっていたと思う」。これには監督も賛意を示す。「日本と米国は、そもそも双方向で影響しあっているように思う。共通の言語がないだけに、なにか感情面、視覚面でのつながりがある。好みも全然違うかもしれないけれど、互いを刺激しあって、良いものが出てくるような気がするんだ」
「コララインとボタンの魔女 3D」はギャガ配給で2月19日より全国公開。
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