総製作費70億円のドキュメンタリー大作「オーシャンズ」の監督に聞く
2010年1月22日 11:44

[映画.com ニュース] さまざまな渡り鳥の生態を記録したネイチャードキュメンタリー「WATARIDORI」のジャック・ペラン監督が、世界中の海とそこに暮らす生命体を革新的な映像美で描く海洋ドキュメンタリー「オーシャンズ」(1月22日公開)。ぺラン監督が、共同監督を務めたジャック・クルーゾーとともにインタビューに応じた。
ハンドウイルカの大群、ザドウクジラの捕食、5万匹に及ぶクモガニの交尾など、海中で起こる奇跡的な瞬間を数多くとらえている同作は、説明や情報を限りなく排した構成でストーリーを語る。ペラン監督は、「僕らは教育的なドキュメンタリーを作りたかったわけじゃなくて、“生物のただなかに自分たちを置く”ということをやりたかったんだ。だから動物たちに語ってもらう、というのを目指した。ただ『美しかった』で終わるのではなく、生命の力や輝きを理解して守らなければと観客が思うような作品にしようと4年間撮影してきたよ」と振り返る。
主に技術パートを指揮したクルーゾー監督は、「僕らは自然をドラマチックに描くことはやめようと話したんだ。例えばサメが登場すると恐ろしい音楽が流れるとかね(笑)。海には恐ろしい生物がいるというのは、人類の思いこみだよ。今回は泡の出ない潜水装置のおかげでダイバーが近づいても、動物たちは逃げていかなかった。ダイバーには動物たちと同化する才能があって、そのおかげでリアルな映像が撮れるんだ。監督やプロデューサーの仕事は、あくまでスタッフの才能を引き出すことだからね」と、貴重な映像の裏にある類まれな才能の結集について触れた。
また、ナビゲーターとして実の息子と出演しているペラン監督は、かつて俳優として活躍していたことでも知られているが「個人的には、俳優は精神的に日常から脱出するという意味で子ども心に帰る感じがするけれど、プロデューサーはどんな作品であろうと、“時代へ何か残す”という信念を貫く責任重大な仕事だと思う」と真しに話した。
では、壮絶な大海の旅を通して、ペラン監督自身は何を感じたのだろうか?
「僕も確かな答えはもち合わせていない。だから観客と映画の間に生まれる感情、それが答えの代わりだと思う。単純に海を説明するとしたら百科事典が何冊かあればいいけれど、それで全てが語れるとは限らないからね」
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