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木村大作の渾身作「劔岳 点の記」の舞台裏を記録した「劔岳 撮影の記」

2009年11月20日 18:41

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カメラの裏側にもさまざまななドラマがあった
カメラの裏側にもさまざまななドラマがあった
(C)2009「劔岳 撮影の記」製作委員会

[映画.com ニュース] 今年6月の公開以来、興収27億円の大ヒットを記録している木村大作監督のデビュー作「劔岳 点の記」。同作の2年間にわたる撮影を追ったドキュメンタリー「劔岳 撮影の記/標高3000メートル 激闘の873日」が公開されている。現場の指揮を執った木村監督に、「点の記」「撮影の記」の撮影を振り返ってもらった。

明治末期、日本地図唯一の空白地点だった前人未踏の頂きを目指す測量隊の挑戦を描いた「点の記」に対して、標高3000メートルでの撮影という前代未聞の映画製作に挑んだ現代の映画人たちの苦闘が描かれる「撮影の記」。明治と平成、地図と映画、時代と目的こそ違えど、そこには共通するドラマがある。

「地図でも映画でも完成に向かって行く気持ちは同じ。僕らは地図を作る男たちのドラマを撮ったわけだけど、映画を作る方だって同じ山を登ったわけだから、突き詰めたら、本編同様に相当なドラマになるはず。『点の記』公開の際に、『100年前の明治の測量隊と現代の撮影隊が完全にシンクロした映画』と話したけど、本当にその通りなんだよ」

木村大作といえば、トレードマークともいえる大きな罵声で知られるが、この「撮影の記」では、その罵声をものともしないスタッフと木村監督との絆の深さを感じさせる場面が登場。連日の厳しい撮影で精悍な顔つきになったスタッフ・キャストたちの笑顔が現場の雰囲気の良さを伝えてくれる。

「僕が『馬鹿野郎!』『タコ!』なんて言ったあと、後ろでスタッフたちが笑っているけど、半分は勝手知ったる昔ながらのスタッフで、半分は新人。その新人もすぐに慣れるんだよ。本当は苦しいことの連続だから、彼らがしかめっ面をしているところもたくさん撮っているはずなんだけどね。僕も苦しい顔をしているところが結構あるんだよ(笑)」

そんな気心の知れた仲間たちとの撮影だったが、クランクアップを間近に控えて、木村監督の40年来の友人で録音技師の斉藤禎一氏が撮影中の落石事故で左頭部骨折と脳挫傷の重傷を負ってしまう。事故によって撮影中断を余儀なくされたスタッフ・キャストが山小屋に集まり緊急会議を開く、映画「劔岳 点の記」最大の危機ともいえるこの場面が「撮影の記」のクライマックスとなっている。

「人生で一番きつかったよ。禎一は40年来の友人で、家族もよく知ってる。わけあって、彼に拝み倒して来てもらったんだけど、結局、僕の情で禎一に怪我をさせてしまったんだよね。それまでは2年間で9人もクビにするほどスタッフには厳しくしていたんだけど、禎一には情をかけて登山させてしまった。映画でも人生でも、もう2度と情はかけないと誓ったよ」

「撮影の記」のメガホンをとったのは、ドキュメンタリー作家の大沢嘉工(よしのり)。木村監督とは、TBS系のTV番組で知り合ったという。

「僕についてのドキュメンタリーをいろいろ見た中で、大沢が撮ったものが一番良かった。何が良いって、彼も上司に怒って会社を辞めた人間。そういう反骨心を持っているところが相通ずるんだよな(笑)。以前だったらディレクターを怒鳴り飛ばして、もっと口を出していたかもしれないけど、彼には品格があるから安心して任せることができたんだ」

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