「戦場でワルツを」フォルマン監督、イスラエルの現状に嘆き節
2009年11月20日 11:34
元イスラエル兵のフォルマン監督の実体験を基に、1982年のレバノン内戦で戦った記憶が抜け落ちていることに気づいた主人公(=フォルマン監督)が、当時の戦友たちを訪ねながら自身の失われた過去を探っていくというノンフィクション・アニメ。
フォルマン監督の来日は、96年に長編デビュー作「セイント・クララ」を第9回東京国際映画祭に出品して以来2度目。「この映画の世界観を映画化するにはアニメーションしかないと思っていた。人間の良心や死に対する意識をまとめるのに完璧な技術だった。実写で撮ろうと思ったことは一度もない」と、アニメーションでドキュメンタリーを製作した理由を説明した。だが、「カメラを対象に向けて記録するだけで何かが生まれるドキュメンタリーと、何から何まで準備して初めて映像が生まれるアニメーション製作は、すべてにおいて矛盾するので、今後このやり方がはやるとは思えない」と見解を示した。
06年のレバノン侵攻以来、停戦と戦闘再開を繰り返しているイスラエルとパレスチナの現状については「こういった映画は人と人との架け橋にはなるが、残念ながら世界を変えることはできない」と無念そうな表情。さらに、「世界を変えるためには強力なリーダーが必要。イスラエルの政治家たちには相手の立場を思いやる気持ちがなさ過ぎるし、これから先そんな未来を変えるようなリーダーが現れそうな雰囲気もない」と嘆いていた。
アカデミー外国語映画賞を争った日本映画「おくりびと」については、「とてもいい映画だと思うが、賞は僕の映画がとるべきだったね(笑)。だけど、賞はただのゲームさ」と余裕のコメントを展開した。
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