月に行った僕たちなら何だってできる!「宇宙へ。」監督インタビュー
2009年8月20日 12:00

[映画.com ニュース] 設立から50年、NASAの総プロジェクトを記録したフィルムをもとに、宇宙開発に全力を注いできたNASA職員と宇宙飛行士たちの奮闘を描いたドキュメンタリー「宇宙(そら)へ。」。監督のリチャード・デイルが来日し、インタビューに応じた。
「宇宙に行くなんてお金のムダだと言う人もいる。もっと地球に使えばいいのにって。でも宇宙で撮った美しくも脆い地球の写真を見て、僕らの意識が自然と環境問題に向くんだ。それにどんな問題に直面したときも、『僕たちなら何だってできるよ、何て言ったってあの月に行ったんだから!』って気持ちになれる」
NASAの蔵出し映像がふんだんに使われた本作だけに、日本のマスコミからはNASAとのやり取りに関する質問が多いそうだ。「日本はNASAとのやり取りで何か困難を感じたのかな(笑)。使用許可が出てからは特に制限もなく、自由にフィルムにアクセスできたよ。ただ、あの光景を実際に見たのはいまだに24人だけなんだ。宇宙船に乗って飛んでいけるフィルムは限られている。もっとフィルムを持っていったらと思うけど、アメリカのGDPの10%が10年間分は必要になるからね」
アポロ11号による月面着陸の栄光の影に、数多くの失敗や損失を経験してきたNASAの歴史を克明に描いた監督は、「アポロ計画の管制塔の平均年齢は26歳だった。彼らは『やり方は分からないけど、とにかくやってみよう!』って考えたんだ。宇宙飛行士が無事に生還できる確率は50%だったけど、それでも彼らは宇宙へ行った。この精神が作品の核となっているんだ」と語る。
宇宙を題材にはしているものの、描かれているのは宇宙に挑み続ける人々の挑戦や葛藤であると監督は話す。「僕が興味をひかれるのは僕の人生を変えてくれる、人間のお話。僕らはリスクを冒さなければ何も達成できないけど、『人間はこんな素晴らしいことが出来るんだ』って、この映画を通して伝えたいんだ」
「宇宙(そら)へ。」は8月21日より全国ロードショー。
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