ハリウッド映画を香港流にリメイクした「コネクテッド」監督が語る
2009年7月24日 12:00
[映画.com ニュース] 「インファナル・アフェア」のリメイク作「ディパーテッド」がアカデミー賞を受賞するなど、アジア映画のハリウッドリメイクが盛んな現在、その逆パターンでハリウッド映画を香港でリメイクした「コネクテッド」。ベニー・チャン監督に話を聞いた。
オリジナルは、キム・ベイシンガー主演、デビッド・R・エリス監督の「セルラー」。誘拐監禁された女性が壊された電話を直し、奇跡的につながった見ず知らずの相手に助けを求めるという内容はそのままに、「プロジェクトBB」「香港国際警察」などジャッキー・チェン主演のアクション映画で知られるチャン監督が、オリジナル以上に迫力のアクションを満載したサスペンス映画に仕上げた。
「アメリカは広いので、電話を受けてからすぐに駆けつけるのは無理かもしれませんが、香港は狭いので、電話を受けたらすぐ目的地にたどりつけてしまいます。そうした違いを合理的に改変するのが難しかった」と監督は語るが、しかし、逆に雑然とした香港の都会を舞台にしたことで、「より刺激とスリリングさを増すことができた」と話す。
「たとえば『コネクテッド』のカーアクションでは、渋滞に突っ込んでクラッシュを引き起こしますが、『セルラー』の舞台であるアメリカ西海岸の広々とした街では、そうしたことはありません。用水路や市街地で猛スピードで走ったり、反対車線に突っ込んだりするようなカーアクションは、観客に一層の緊迫感を与えることができますし、そうした意味でもあえて香港を舞台にして撮影したのです」
多数の香港アクション映画を手がけ、ハリウッド映画をリメイクするというかたちで自らのものにしてみせたチャン監督だが、監督自身へのハリウッドからのオファーは?
「実は話を持ちかけられて、脚本をいくつか読みましたが、興味が持てませんでした。いつか自分が撮りたい脚本に出会ったら、その時は撮りますよ」
「コネクテッド」は8月1日公開。
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