専門用語の多さにキャストら閉口!大森南朋、玉山鉄二主演「ハゲタカ」会見
2009年5月12日 12:00
[映画.com ニュース] 「企業買収」をテーマに、07年にNHKで放映され大反響を呼んだ同名ドラマを映画化した「ハゲタカ」の完成披露記者会見が、5月11日、東京・六本木のグランドハイアット東京で開催され、主演の大森南朋、玉山鉄二、栗山千明、高良健吾、遠藤憲一、中尾彬、柴田恭兵、大友啓史監督、訓覇圭プロデューサーが登壇した。
今回の映画版では、天才ファンドマネージャー・鷲津政彦(大森)が日本企業に次々と買収を仕掛け、企業を再生させていく姿を描いたドラマ版から4年後という設定で、日本の大手自動車メーカーに買収を仕掛けた中国系ファンドの“赤いハゲタカ”こと劉一華(玉山)と鷲津の壮絶な買収戦争を描く。
ドラマ版から続投して鷲津役を演じた大森は、「自分の人生が変わったと感じるほど思い入れのある作品で、今回の映画も骨太な人間ドラマになっている」と自信を見せた。世界的な金融危機や日本が抱える雇用問題など、リアルな経済状況をストーリーに反映させるため、撮影の直前に脚本が大幅修正されたそうだが、大森からは「できれば経済が安定している時に撮ってほしかった(笑)」と役に似合わぬ弱気なコメントも飛び出した。
金融・経済の専門用語が多数飛び交う本作の撮影は、大森以外のキャストも苦労が絶えなかったようだ。今後映画がシリーズ化されるならどんな展開がいい?と質問されると、「一言も喋らない中東の大金持ち役をやりたい」(遠藤)、「全編腹芸の無声映画」(中尾)、「梅干しをしゃぶるだけの役」(柴田)、など“喋らない”役を希望する声が多数挙がった。そんな中、鷲津と激しい買収戦争を繰り広げる“赤いハゲタカ”こと劉一華に扮した玉山は、「もし次も出られるなら、劉の双子の弟という設定で、いま勢いのあるインド系ファンドの“黄色いハゲタカ”を演じたい」と言って笑いを誘った。
メガホンを取った大友監督は、「金融ドラマと括られがちだが、今ある社会の中で、それぞれの持ち場で戦っている方々のドラマ。俳優の皆と一緒に『日本経済も頑張っていこう』という想いを込めて作った作品なので、日本を元気にするためにもこの映画を応援してください!」と熱いメッセージを送った。
「ハゲタカ」は6月6日より公開。