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“アンデスの聖餐”の生還者が来日。「アライブ/生還者」ティーチイン

2008年10月23日 12:00

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苦渋の決断あってこその生還
苦渋の決断あってこその生還

[映画.com ニュース] 10月22日、第21回東京国際映画祭にて、特別招待作品の「アライブ/生還者」(ゴンサロ・アリホン監督)が上映され、来日した出演者のエドゥアルド・ストラウチ氏が東京・六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズにてティーチインを行った。

本作は、のちに“アンデスの聖餐”と呼ばれることになる1972年10月に起きたアンデス山脈での飛行機墜落事故の全貌を、生き残り16人の証言と再現ドラマを交えて綴るドキュメンタリー。墜落事故のあった10月13日から12月22日までの72日間に及ぶサバイバル生活が描かれるこのストーリーは、「生きてこそ」(93年/フランク・マーシャル監督、イーサン・ホーク主演)をはじめ何度か映画化されている。

生き残り16人のうちの1人として本作に出演し、現在は建築家として活躍するストラウチ氏は「私たちの生の声を伝える機会を待っていたので、このドキュメンタリーは長年完成を待ち焦がれた一作だった。『生きてこそ』はウェルメイドな作品だったが、やはりハリウッド映画。我々が体験したことの全貌は描けていなかった」と、本作をアピールした。

また、雪山で生き残るために人肉を食べたことが事件当時、奇異的に扱われたことについては「当初は人肉を食べたことばかりが採り上げられたが、あの事件から30年以上経った今では、このストーリーがそれだけにとどまらないいろんな要素が含まれた豊かなものであることが分かってもらえると思う。実際、あの時の決断は私の人生の中で最も難しい決断だったが、意識が朦朧とした中での決断ではなく、クリアな状態での決断だった。それは食べなければ死んでしまうということが分かっていたから。なので、人肉を食べたことについて良心の呵責を感じたことは今まで一度もない。当時、扇情的なマスコミからは叩かれ、ローマ法王からは『お前たちを許す』という内容の手紙をもらったが、どちらもまったく気にしなかった」と振り返っていた。

アライブ/生還者」は09年春、渋谷アミューズCQNほかにてロードショー。

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