ハトの死骸が自宅の前に。社会派サスペンス「ボーダータウン」監督の災厄
2008年10月16日 12:00

[映画.com ニュース] ジェニファー・ロペス&アントニオ・バンデラス主演、メキシコの国境付近で現在も実際に起きている連続女性殺害事件を題材に描く社会派サスペンス「ボーダータウン/報道されない殺人者」が、間もなく公開を迎える。メガホンを取ったグレゴリー・ナバ監督に話を聞いた。
メキシコとアメリカの国境の町フアレスで起きている連続女性殺害事件を取材することになった記者のローレン(ロペス)は、現地の新聞社で事件の真相を追う元同僚のディアス(バンデラス)を訪ねる。彼女はそこで、一連の事件の被害者で奇跡的に生還した少女エバに出会い、真相究明の糸口をつかもうとするが、汚職にまみれた警察や政治家から圧力をかけられる。
自身も国境付近であるカリフォルニアのサンディエゴ出身というナバ監督は、長い間本作の企画を温めていたそうだが、劇中の主人公たちと同様に、何者かに度々圧力をかけられたことがあったという。「脅迫状が送られてきたり、会社や自宅の前に喉を切られたハトの死骸が置かれていたこともあったよ」。また、舞台となっているフアレスの町は非常に治安が悪く、撮影中もトラブルが絶えなかったそうで、「機材が盗まれたり、スタッフが何者かに誘拐されて拷問されたこともあったので、途中で撮影を断念せざるを得なくなった。主演の2人も別の町で撮影したよ」と困難を極めた撮影エピソードを明かした。
こういった危険を伴う題材に意欲的に参加しているのが、プロデューサーも兼任している主演のジェニファー・ロペス。ナバ監督は、ロペスの映画デビュー作「ミ・ファミリア」(95)とゴールデン・グローブ主演女優賞にノミネートされた「セレナ」(97/未)を手がけている。「私がジェニファーを発掘したので、彼女が社会的良心を持ち合わせた素晴らしい女優だと知っているし、フアレスの女性たちの実態を話した時も、すぐに参加したいと言ってくれた」と話し、「アントニオにしろジェニファーにしろ、日本(で公開された映画)ではあまり見ることのできないシリアスな一面を見せているが、本来はこっちの方が彼らの本質に近いんだ」と主演2人の人間性を高く評価した。
「ボーダータウン/報道されない殺人者」は10月18日より公開。
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