少女の同性愛や欲望描く「水の中のつぼみ」主演&監督に聞く
2008年6月27日 12:00

[映画.com ニュース] シンクロナイズド・スイミングを題材に、3人の少女が経験するひと夏の出来事をみずみずしく描き出す「水の中のつぼみ」が、間もなく公開される。本作が初メガホンとなる女性監督セリーヌ・シアマが、主演のアデル・ヘネルとともにフランス映画祭2008の上映で来日を果たし、インタビューに応じた。
15歳のマリー(ポーリーヌ・アキュアール)は、親友のアンヌ(ルイーズ・ブラシェール)が出場するシンクロナイズド・スイミングの大会で、美人で高慢な上級生フロリアーヌ(アデル・ヘネルは)に心を奪われる。フロリアーヌに近づきたい一心で、彼女が通うスイミングスクールに出向くマリー。一方、男性関係が盛んだと噂され、女友達のいなかったフロリアーヌは、次第に打ち解けてきたマリーにある秘密の願いを切り出した。
「女の子についての映画を女の子の視点で撮りたかった」と話すシアマ監督は、シンクロナイズド・スイミングという題材を扱ったことについて、「水上の演技はとても苛酷な運動ですが、選手たちはメイクを施して常に笑顔を作り、決して苦しみを表面に出してはいけません。そういう意味で、“女”であること表すのにシンクロは最適な題材だったんです」と語る。また、自身も十代の頃にシンクロを習っていたという監督は、「この作品は私の自伝とまでは言いませんが、とても私的な話で、描いていること自体は真実です」と自体験を反映させていることを明かした。
そしてマリーを翻弄する美少女フロリアーヌを演じたヘネルは、監督から「美しさゆえの苦悩を表現したかった」とその美貌を認められてこの役に抜擢された。「撮影に入る前の1カ月間はシンクロのトレーニングをすると同時に、私、マリー、アンヌ役の俳優と監督の4人で話し合い、各キャラクターのアイデンティティーを作り上げていきました。それによって、フロリアーヌはただの美しく完璧な女の子ではなく、より人間味のあるキャラクターに仕上がったと思います」と役作りについて話した。
「フロリアーヌは魔性と孤独の2面性を持っている」と分析するヘネルに、自身も魔性の部分があるか聞いてみると、「そんなこと自分では分かりません(笑)」と照れ笑い。「機会があればぜひ海外の作品にも出演したい」と、女優としての抱負を語る彼女の今後にも期待したい。
「水の中のつぼみ」は6月28日よりロードショー
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