「ベティ・ブルー」ベアトリス・ダルが狂気の殺人鬼に!「屋敷女」
2008年6月27日 12:00
[映画.com ニュース] 「ベティ・ブルー/愛と激情の日々」のフランス人女優ベアトリス・ダルが、妊婦を襲う狂気の女を怪演した「屋敷女」。今年3月に開催されたフランス映画祭2008で来日した彼女が、同作について語った。
クリスマスイブの夜、出産を間近に控えた妊婦のサラ(アリソン・パラディ)が就寝した頃、家の中に見知らぬ女(ベアトリス・ダル)が忍び込んできた。女はいきなり大きなハサミを振りかざしてサラに襲い掛かるが、彼女は間一髪のところで致命傷を逃れ、傷だらけになりながらバスルームに逃げ込んだ。女は何者なのか? そして女の目的は一体何なのか? サラにとって人生最悪の夜がはじまった――。
これまでも個性派女優として様々な役柄を演じてきたダルだが、女殺人鬼“屋敷女”役をオファーされた時に抵抗はなかったのか聞くと、「2人の監督(ジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロ)がとても魅力的だったので、それだけの理由で出てみようと思ったの」とさらりと答えた。「でもね、私がこれまで演じた全てのキャラクターは、まさしく私自身だと思っているわ。なぜなら、役柄の中に私自身を感じられなければ、その作品には全く興味が沸かないのよ」
屋敷女は目的のためなら何でもする激しさを持っているが、ダル自身にもそういった面があるのだろうか? 「あの女が持つ凶暴性は、自分の中にも十分あると思うわ。私はいま女優という仕事をしているけど、大学教育を受けたわけではないし、お金持ちの家に生まれたわけでもない。そんな私が自分で自分を守ろうとした時に、ある程度の凶暴性や激しさは持っていないといけないと思うの」
ストーリーが進むにつれ、画面が真っ赤に染まったと錯覚するような惨劇が描かれる本作。「内臓などの特殊メイクのクオリティは最高級よ。吐きそうになるぐらい気持ち悪かった(笑)」と撮影を振り返ったダルは、「脳ミソもとてもリアルに作られていたんだけど、その作り物をカンヌ映画祭で上映する時に持って行ったの。それがお皿のようにいい感じにくぼんでいたので、おやつのピーナッツを入れたり、灰皿代わりに使っていたわ(笑)」と珍エピソードも語ってくれた。
「屋敷女」は6月28日よりロードショー。
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