中国の“国際派”美人女優ユー・ナンが「トゥヤーの結婚」を語る
2008年2月29日 12:00

[映画.com ニュース] 砂漠化が進む中国の内モンゴル自治区を舞台に、ある選択を迫られるヒロインとその家族のたくましい生き方を描き、07年ベルリン国際映画祭の金熊賞を受賞した「トゥヤーの結婚」。本作の公開を前にPRのため来日した主演のユー・ナンに話を聞いた。
本作は、ダイナマイト事故で下半身不随になってしまった夫と2人の子供を抱える女性トゥヤーが、自分や子供だけではなく夫も家族として受け入れてくれる再婚相手を探す姿を描いた人間ドラマ。本作に登場するキャラクターの中で、唯一の職業俳優で、しかもモンゴル民族ではない彼女は、モンゴルの女性になりきるために、特別な努力をしたという。「まず、助監督にデジタルビデオで毎日の私の様子を撮影して貰いました。そして、その撮った映像を毎晩チェックしたんです。要するにモンゴル族の女性たちと自分がどれだけ違うのかを確認したわけですね。そうやって毎日違いを確認をしながら生活して、だいだい3カ月後には現地の人と見分けが付かないくらいになったんです(笑)」
多くの苦労を重ねてモンゴル人になりきった彼女だが、映画の中で描かれるモンゴルの変化については冷静だ。「確かに内モンゴル地域はとても大きな変化に見舞われていると思います。住民は漢民族化し、徐々に商業経済に移行していって、自分たちが本来持っていた民族としての文化が少しずつ失われているという状況です。だからといって、モンゴル人が今まで大事にしてきた文化が、この生活様式の変化によって簡単になくなってしまうとは思えません。例えば、インディアンの文化もまだ残っているように、モンゴルの文化もきちんと保護されて残っていくと思います。現在のモンゴルは正に“変化”の真っ只中にいて、人々は急速な変化に慣れないでいるわけです。でも、その変化自体は悪いことではないと思います」
本作の後には、今夏公開のハリウッド大作「スピード・レーサー」(ウォシャウスキー兄弟監督)が控える彼女。当面の目標を聞いてみると「自分は非常にラッキーな女優だと感じています。『スピード・レーサー』と本作では全く趣の異なる映画でしたが、共通するのは、どちらの撮影もとても楽しく、そして、文化や芸術の素養の深い監督によって作られた作品ということです。これからも機会があれば、そういった作品に出てゆきたいですね」と笑顔で答えてくれた。
「トゥヤーの結婚」はBunkamuraル・シネマにて公開中。
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