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4800段もの階段を毎日上り下り。中井貴一&主演女優の過酷な撮影

2007年11月2日 12:00

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監督のバカ野郎! (左から)ジヌ・チェヌ監督、ミャオ・プゥ
監督のバカ野郎! (左から)ジヌ・チェヌ監督、ミャオ・プゥ

[映画.com ニュース] 03年公開の中国映画「ヘブン・アンド・アース」に主演した中井貴一が、製作・主演を兼任した日中合作映画「鳳凰/わが愛」が間もなく公開を迎える。劇中で中井の相手役を務めたミャオ・プゥと、本作のメガホンを取ったジヌ・チェヌ監督がインタビューに答えてくれた。

本作は、ジヌ監督が偶然目にした新聞記事が基になって映画化にいたった。満州事変、日中戦争と続く激動の中国を舞台に、刑務所の中で出会ったリュウ・ラン(中井)とホン(プゥ)の30年にわたる恋愛模様を描く一大叙事詩。

映画の基となった記事について、監督は「実際は1970年代の話で、刑務所内で愛を育んだある男女のエピソードだった。90年代に別々に釈放された2人は、その後お互いを必死で探し出して再会し、現在は結婚して子供もいる」と明かした。ところが、記事に感動した監督が当事者の2人に会いに行くと、思わぬ事態が起きたという。「映画化したい旨を伝えたら、2人から『いくら貰えるのか』と金銭的な要求をされて失望したよ(笑)。そんな彼らを描く気には到底なれなくて、結局“刑務所の中の愛”という部分だけを取り出したんだ」と、純愛の裏に隠れた現実的すぎる一面を披露してくれた。

本作の撮影は、零下30度、総移動距離3000キロという苛酷な状況下で行われたそうだが、ミャオ・プゥは「リュウ・ランとホンが深い穴に落ちてしまうシーンが特に大変だった」と振り返る。この撮影では、毎日4800段もある階段を下って現場まで行き、夜になるとまた同じ階段を上って宿に戻っていたという。ちなみに監督と撮影スタッフは機材を持ち運べないため、野外にテントを張って寝泊りしていたそうだ。「宿に戻るとき、先に上った中井さんが『プゥちゃん大丈夫?』と声を掛けて励ましてくれた。下にいる監督に声が届かない位置まで来ると、いつも2人で『監督のバカ野郎!』って叫んでたわ(笑)」

鳳凰/わが愛」は11月3日より公開。

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