トム・クルーズの新作「ワルキューレ」、独施設撮影一転許可へ!
2007年9月18日 12:00
[映画.com ニュース] 7月からドイツ国内で撮影が始まっていたトム・クルーズ主演、ブライアン・シンガー監督の戦争映画「ワルキューレ(Valkyrie)」が、撮影当初は独国防省から許可されなかった軍事施設での撮影が一転して許可されることになった。AP通信が9月15日に伝えたもの。
クルーズは同作の中で、1944年7月20日にヒトラー暗殺計画を首謀した独陸軍将校クラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐を演じている。
今回撮影の許可が下りることになった建物は、ベルリン市内のベンドラー街にある“ベンドラーブロック”と呼ばれる国防省ビル。大戦時は旧独陸軍司令部が置かれ、ヒトラー暗殺未遂事件の舞台になった場所。また同大佐が射殺された場所で、今では“反ナチ”レジスタンス活動の記念施設となっている。
トム・クルーズがサイエントロジーの重要なメンバーであるとして、独国防省は当初、同作の撮影を許可しない意向を示していたが、クルーズの共同プロデューサーである製作会社ユナイテッド・アーティスツ(UA)のポーラ・ワグナーが、同省へ脚本と手紙を送り、同軍事施設内での撮影の重要性を説明していた。
同省スポークスマンは、暗殺計画者(シュタウフェンベルク大佐)が射殺された記念施設と、今の民主的なドイツは(脚本の中で)区別されていると指摘。「野蛮な行為に支配されず、最終的には民主的なドイツの再興が描かれている」と述べ、製作会社UAに対する撮影許可が下りるとの見方を示した。